2023.10.16 マイクロプラ問題や気候変動に貢献 ブループラネット賞の教授ら来日で語る
登壇した教授ら
旭硝子財団は今月、2023年(第32回)ブループラネット賞受賞者記者会見や講演会を東京都内で開いた。受賞者のうち3教授が登壇し、日本への期待も語った。
受賞者のうち1組は、海洋のマイクロプラスチック汚染を発見し、その生態系への影響を解明した英国のリチャード・トンプソン教授、ペネロープ・リンデキュー教授、タマラ・ギャロウェイ教授(今回は都合で欠席)。もう1組は、世界の大規模災害に関するデータインフラを構築したベルギーのルーヴァン・カトリック大学のデバラティ・グハ=サピール教授。
受賞への思いや自身の研究について、トンプソン教授は「国連が海洋プラスチック問題に取り組む初の国際枠組み形成に合意した今、プラスチックをサステナブルな形で利用していくためには、グローバルレベルでの協力が不可欠。同時に私たち一人一人行動がとても重要だ」と呼びかけた。
リンデキュー教授は「深海から高山、また国境を越えて地球環境全てに影響を与えるプラスチックの汚染をどう止めていけばいいのか、とても大きな課題だが、地球の将来を担う私たちの世代の責任を果たしていかなければならない」と展望した。
もう1件の受賞者のグハ=サピール教授は「これまでの研究で蓄積してきたデータが今、様々な国や国際会議の場で政策や提言に影響を与えている。今後は衛星からのデータ収集を確立し、世界中の異常気象、自然災害の予測の精度を上げることで、引き続き気候変動対策に貢献していく」と喜びを語った。
(17日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)