2024.03.14 「SiC半導体ウエハーの大口径化に対応」 三菱電機が熊本県に新工場

新工場の完成イメージ

新工場への期待を話す竹見本部長新工場への期待を話す竹見本部長

 三菱電機が、熊本県菊池市に建設するパワーデバイス製作所のSiC(炭化ケイ素)8インチウエハー新工場の起工式を13日に実施した。稼働時期は2026年を予定する。新工場により、熊本県合志市の工場で生産しているSiC6インチウエハーと合わせ、SiCウエハー生産能力を26年度には22年度比で約5倍に拡大する計画だ。

 新工場は6階建て延床面積4万2092.59平方メートルの規模。建築面積は9849.83平方メートル。

 全工程に自動搬送システムを導入し、徹底した自動化により生産効率の高いラインを実現。クリーンルームは、生産装置や付帯設備の排熱を回収・再利用するなどで、従来空調方式の約30%の省エネにもつなげている。

 起工式で同社の竹見政義上席執行役員半導体・デバイス事業本部長は、「新工場は、SiC半導体ウエハーの大口径化に対応するとともに、徹底した自動化により高い生産効率を実現する。極めて高い省エネルギー性能のクリーンルームを導入することで、環境に優しい最先端SiC半導体ウエハー工場になる」と述べた。

(15日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)