2024.03.26 【電子部品メーカー/商社 大中華圏拠点特集】たけびし 新規獲得など香港拠点、売上高1.2倍めざす
山元 総経理
たけびしは、2026年度を最終年度とした中期経営計画「T-Link 1369」に向けて、海外売上高を現状から94億円の増額を目指し、330億円にする目標を掲げている。
グローバルを拡大する上で重要な海外拠点の一つの香港では、来期に向けて売上高前年比1.2倍を目指し取り組む。竹菱香港有限公司の山元直也総経理は「商環境が激変する中、新規案件を獲得し、実績を高める」と話す。
同社は1996年に同社初のグローバル拠点として設立された。スタッフ数は合計8人体制。新規のローカル企業の開拓を推進しているほか、日系企業のサポートも展開している。
昨年度の売り上げは中国経済の停滞感もあり減少した。一方、今年度は前年より大きくアップする計画で、現地の商環境が激変する中、新規の液晶関連の案件を獲得する形で推移。変化をチャンスと捉え取り組んでいる。
現在は、新規案件を獲得するため、これまで付き合いがなかった企業への提案を強化している。また、半導体関連では現地の商材を発掘し、現地で提案する「OUT-OUT」の活動も活発化。足元の状況も順調なペースで推移している。
ほか、中期経営計画で総合商社を目指したイノベーション創出の目標として掲げている「マテリアル分野」への提案も強化している。「液晶や半導体に関連するマテリアルの提案にも注力する。総合力を生かし、実績を高める」(山元総経理)。
たけびしの子会社Le Champ(リ・チャンプ、シンガポール)の中国拠点とも連携し、クロスセールスで相乗効果を高めている。今後はさらに連携を強め、お互いの強みや商材を生かして展開強化を図る方針だ。
香港拠点では活動のスピードを早め、情報を多く入手し、状況を見極める取り組みを推進。長年勤めるベテランスタッフも多いことで、社内の雰囲気やチームワークもよいという。
山元総経理は「今年はスタッフ全員の頑張りで、前年実績の1・2倍を目指す。25年度以降の成長も目指し、軸を固めたい」と今後の抱負を語った。