2024.03.26 【電子部品メーカー/商社 大中華圏拠点特集】立花エレテック 拡販都市で増員、需要開拓を図る
中村 MD
立花エレテックは、中国、ASEANを中心に海外事業を積極的に拡大している。
2024年度も技術商社の強みを生かし、技術営業、ソリューション提案に力を入れ、日系企業、ローカル企業の需要に的確に応える。
海外統括会社タチバナ オーバーシーズ ホールディングス(TOH)の中村喜則マネージングディレクター(MD)は「サプライチェーンの混乱の中で、仕入れ先の支援を得ながら先行的に商品を押さえ、戦略的に在庫を持って顧客への供給責任を果たすことができた。足元はまだ一部製品の供給不足があるものの、ほぼ通常の供給体制に戻り需要にしっかり対応できている。先行き不透明な状況は続くが、市場、顧客の情報精度を高め、新中長期経営計画NEW C・C・J2200(21~25年度)で掲げる新しい時代に適合した営業戦略を機動的に推進し、技術商社の役割を果たしていく」と話す。
北京、大連、青島、上海、武漢、深圳、香港、台湾の8拠点を有する中華圏においては24年度、1割以上の営業を増員。これまで手薄だった沿岸部、内陸部の顧客開拓を進める。特に華東、華北を重点拡販地域とし、上海、北京の既存拠点の増員とともに、拡販都市での増員を図り、バーチャルオフィス的に拡販都市での営業活動を強化。半導体デバイス、FAシステムを中心に産機、民生、自動車など幅広い需要の開拓に注力する。
21年に創業100周年を迎え、次の100年に向けてスタートさせたNEW C・C・J2200の海外事業目標「コンスタントに年間3億ドルを売り上げる体制づくり」を中国市場での営業力強化で加速する。
中村MDは「22年度は半導体デバイス、FAシステムの両事業が好調に推移。円安も加わって過去最高の業績を上げることができた。23年度も顧客の部品在庫増の影響はあったが、活発に営業活動を行い若干の業績減でとどめることができた。24年度も市況は前半厳しいが、後半から回復し通期では23年度並みの業績を確保したい」と予測。本社とともにアジアのリーディングカンパニーを目指す。