2024.08.09 【コネクター特集】ケル 「5G・通信」加えた5市場に注力
ケルは、コネクター事業では①フローティング②高速伝送③圧着などをキーワードとした新製品開発に注力している。今後も中期経営計画に基づき、高速伝送対応多極コネクターや防水圧着コネクターなどの新製品開発やバリエーション拡充を推進する。
注力市場は、従来の4市場(工業機器、画像機器、車載機器、医療機器)に「5G・通信」を加えた5市場とし、加えて新エネルギー市場向けの展開にも力を注ぐ。国内外展示会や海外Webサイトでのプロモーションなどにも力を入れている。
同社は、ロボット/製造装置の内部配線用に、2.1ミリピッチ圧着コネクター「FKシリーズ」の開発を進めている。複数箇所に分岐しながら接続を行う方式(マルチドロップ方式)に対応した製品で、省配線化に貢献する。電流分岐が可能な構造になっており、部分的な取り外しができるためメンテナンスも容易。嵌合(かんごう)部に凹凸が出ない平面構造で、他配線への接触や引っ掛かりを回避する。今年中にリリースを予定。
車載用では、新規コンセプト品として、パワートレイン系のコンバーターやインバーター、OBC(オンボードチャージャー)向けに「耐振動と140度耐熱を兼ね備えた基板対基板フローティングコネクター」の開発を進めている。
さらに、自動車の統合ECU化に対応する製品として、PCIe5.0相当の高速通信対応基板対基板フローティングコネクター「JBシリーズ」を開発中。32ギガbps相当の高速通信に対応、最大80Aの電源を供給できる。