2024.08.09 【コネクター特集】製品別動向 AIスマホ用

フルシールド構造高速伝送対応電源・信号複合RF対応基板対FPCコネクター

小型・低背化・省スペース化進む

 コネクター各社は、高機能端末に照準を合わせた小型・高性能コネクターの開発に力を入れている。

 特に最近は、AI(人工知能)機能を付加したAIスマートフォンの拡大が期待されており、スマホのエッジAI端末化による付加価値の向上が予想されている。端末の高機能化は接続ポイント数を増大させ、同時に端末内部の高密度実装化が一段と進むことから、内装コネクターへの小型・薄型化要求は一層強まっている。電流容量増大への対応や、ノイズ対策、インターフェース系では完全防水へのニーズも強い。

 コネクター各社はこれらを踏まえ、次世代ハイエンドスマホ向けの内部接続用やインターフェース用、大電流対応などの開発を活発化させている。

 内部接続用では、基板対基板コネクターやFPC接続用コネクターの一層の小型・低背化・省スペース化が進む。基板対基板用は、0.35ミリピッチなどのファインピッチ品のバリエーション拡充が進み、嵌合(かんごう)高さ0.5ミリメートルの超低背構造の狭ピッチ基板対基板コネクターなどの開発が進展。各社は、基板対基板コネクターの狭ピッチ・低背・省スペース化を追求しつつ、接触信頼性、機械的強度、作業性などで高い性能を備えた製品設計に全力を挙げている。

 インターフェース用では、急速充電用給電規格への対応や、USB4(最大データ転送速度40ギガbps)/USB4バージョン2.0(同80ギガbps)などの高速通信規格に対応した製品開発が進む。