2024.09.11 【石油暖房機特集】トヨトミ 手回し点火ストーブ「ぐるんPaシリーズ」など好調
ぐるんPaシリーズ 対流型
トヨトミは、防災推奨商品として手回し点火ストーブ「ぐるんPaシリーズ」、煮炊きと暖房ができる1台2役の「灯油バーナーK-8A」、長期保存が可能な「白灯油」の採用実績が伸びている。
ぐるんPaは、2011年の東日本大震災をきっかけに生まれた。点火に乾電池、マッチ、ライター不要でハンドルをぐるっと回すだけ。防災用にも普段使いにも使用できる。また廃乾電池を出さないことから環境面にも優しいサステナブルなストーブとなっている。
開発のきっかけとなったのは、東日本大震災の被災地から届いた声。同社は被災地に1200台の石油ストーブと灯油を寄付したが、乾電池が不足している上に津波による浸水でマッチもライターも使えず、寄付したストーブが使用(点火)できないというものだった。偶然社員が持っていた防災用の手回し充電機能付きラジオをヒントに、ぐるんPaを開発し、翌年に製品化した。
用途に応じて3種類ある。反射熱で前方に向けて暖かさを届ける「反射形ストーブ」は背面や側面に熱が伝わりにくく奥行きがスマートなため、壁際に置いて使える。ワイドタイプとスリムタイプがある。
懐かしさのある丸いフォルムで全方位を暖める「対流形ストーブ」は、何人かでストーブを囲んで暖をとれるのが特徴。特殊な加工のガラスから生み出される七色の炎は、40W相当の明かりとなり、インテリアにもなる。
◇灯油バーナー
バーナー本体と暖房用熱交換器で構成。最大18.5kWの高火力で、素早く大量に調理できる。カップ麺100杯分の27リットルの水を25分で沸騰させられる。スイッチを押すだけで点火・消火可能。家庭用100V電源や発電機、ポータブル電源、車載バッテリー、アクセサリーソケットも使える。
暖房用熱交換器は、広い場所でも高火力の遠赤外線暖房がとれる。最長26時間燃焼可能で、360度遠赤暖房がとれる。
◇白灯油
製造後約3年間保存可能な灯油の缶詰は、全国の各官公庁の防災倉庫に緊急用として備蓄されており、高い密閉効果で中身が完全に保護されることから近年は防災用品として広く認知されている。
湯が沸かせて、照明にもなる石油ストーブは、徳島県西部大雪や能登半島地震など全国の自治体に寄付実績がある。