2024.09.30 【業務用無線特集】 アイコム IPフォン「IP210H」、トランシーバー機能搭載

モバイルIPフォンの「IP210H」

 アイコムは、モバイルIPフォンの「IP200H」の姉妹機となる「IP210H」を昨年6月に発売した。IP電話にトランシーバー機能を搭載し、外観は音声ツマミなど無線機のようなデザイン。工場や倉庫、ホテル、レストラン業界から需要を獲得しているほか、BCP対策として自治体などからも注目を集めている。

 IP200Hは持ち運びが可能な内線電話。Wi-FiやLTE回線を活用できるほか、かかってきた電話を各端末に転送することも可能。トランシーバーのような一斉連絡機能も備え、無線機のような使い方もできる。

 これらの機能にトランシーバーのようなデザインや機能を搭載したのがIP210H。アンテナや音声ツマミなど、普段から無線機を活用するユーザーになじみのあるインターフェースを採用。色も黒を採用し、無線機のように使用できるのが大きな特徴。ホテルなどサービス業の連絡手段としても最適だ。

 従来の無線機と同様に、端末の上部にある音声ツマミの横には緊急呼び出しボタンを搭載。緊急時に連絡が必要な場合に、このボタンを押すことであらかじめ設定している連絡先を呼び出すことが可能。製品が設定された検出角度以上に傾いた状態が一定時間続くと緊急呼び出し機能が自動的に作動するマンダウン機能も搭載した。

 操作性や見た目の面でも、従来の無線機からの置き換えが進む。ほか、操作性の観点からスマートフォンアプリのインカムサービスからの入れ替えも進んでいる。

 展示会でも積極的にアピールしている。2月に開催された「国際ホテル・レストラン・ショー2024」に出展し、ホテル業界などから好評を得ていた。また、4月に開催された「ジャンボびっくり見本市」にも出展。現場などから高い評価を得ていた。10月9~11日には東京ビッグサイトで開催される「危機管理産業展」に出展。今後も露出を高める。