2025.01.09 【電子部品総合特集】電子部品メーカー 品質重視の経営姿勢強める
高度な品質要求が増加
国際認証取得などで対応
電子部品メーカーは、信頼性向上を図るため、「品質」を重視した経営姿勢を一段と強めている。製品設計から設備開発までの各プロセスでの品質向上とともに、試験・検査体制を強化することで、自動車や産業機器、AI(人工知能)サーバー市場などの高度な品質要求への対応を図り、品質面での差別化を推進する。
各社は、製品品質向上に向け、各プロセスでの品質のつくり込みを行うとともに、マシンの高度化や検査工程の拡充を進めることで、「不良ゼロ」を追求している。
品質マネジメントの取り組みでは、自動車市場の重要性の高まりを反映し、セクター規格である自動車業界向け国際品質マネジメントシステム「IATF16949」認証取得を進める電子部品企業が増加。IATF16949は、通常のISO9001と比較し、より厳しい品質基準が盛り込まれているが、各社は同規格の認証取得により、特に欧米系大手Tier1など外資系有力顧客とのビジネス拡大を推進する。
このほか医療機器/ヘルスケア市場向けの展開を強化するため、医療機器業界向けの国際品質マネジメントシステム「ISO13485」認証取得に力を入れる電子部品メーカーも増加している。
コンデンサーや抵抗器、インダクターなどの受動部品メーカーでは、国際的な電子部品信頼性規格のAEC-Q100/200取得を強化することで、車載用電子部品における差別化を促進している。