2025.01.10 スマホとつながるバイクナビ、パイオニアがスマートディスプレー初公開
スマホとつながるスマートディスプレー(画面右の丸型機器)
【ラスベガス(米ネバダ州)=CES取材班】パイオニアがバイク事業を強化している。スマートフォンと接続してナビ画面を表示する機器を開発し、2026年内の発売を目指している。カーナビなど車載機器で培ったノウハウを応用し、バイク向けを新たな収益源にしたい考えだ。
テクノロジー見本市「CES 2025」で、スマホとつながる「スマートディスプレー」とバイク用ドライブレコ―ダーに加え、スマートディスプレーとスピード表示などを一体化した「スマートメータークラスター」を初公開した。これらは全て試作機だが、スマートディスプレーとバイク用ドラレコは後付けできるタイプを想定。スマートメータークラスターはバイクへの組み込みを狙った製品になる。
スマートディスプレ―はスマホとブルートゥースでつながる。専用アプリのナビ情報を低消費電力で送信し、表示する仕組みだ。天気予報や空気圧といった情報も表示できる。Wi-Fiだと消費電力が高く、長時間駆動に向かないため、ブルートゥースでナビ情報を送信できる技術を盛り込んだ。2~3万円程度で購入できるようにしたい考えだ。
クラスターが狙うのはバイクへの組み込み用途。試作機はCESでPRするためにサイズを大型にしているが、「現状では高級バイクを中心に5インチサイズのディスプレーが多い」(同社)とし、製品化では同程度のサイズを計画する。
クラスターも基本コンセプトはスマートディスプレーと同じ。スマホと接続してナビ画面を表示しつつ、スピードといったバイク情報を表示する。SIM搭載モデルが市場では多く、価格も高くなりがちだが、スマホを利用することで大幅な価格ダウンを実現できるという。バイクメーカーへの提案を進めており、早ければ28年にも搭載バイクが発売される可能性があるという。
ドラレコについては「発売時期は未定」(同社)とする。
また、昨年12月に発表した電子ミラー型ドラレコ「VREC-MS700D」も実機を初公開した。