2025.04.25 【ヘッドホン・イヤホン特集】パナソニック 完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ100」 磁性流体ドライバー採用
EAH-AZ100
パナソニックは、高級オーディオ「テクニクス」ブランドの完全ワイヤレスイヤホンで、業界で初めて磁性流体ドライバーを採用し高音質を追求したフラッグシップ機「EAH-AZ100」を前面に出し提案を進めている。1月下旬の発売以来、販売も好調で「想定の2倍の実績になっている」(パナソニック)という。臨場感と躍動感のある音質が高く評価されている。
AZ100は完全ワイヤレスイヤホンに求められている音質、装着性、通話、ノイズキャンセリング、バッテリーの五つの課題を解決し、音質を大幅に強化しながら基本性能を高めた。ワイヤードイヤホン最上位機「EAH-TZ700」で採用した磁性流体ドライバーの技術を応用しワイヤレスイヤホン用に性能を落とさず小型化し搭載した。
磁性流体ドライバーは一般的なドライバーと違い振動板を正確に制御できるため超低ひずみ再生ができる。TZ700でボイスコイル部に磁性流体を充塡(じゅうてん)し、原音に近い音楽再生を実現してきた。AZ100では新たに開発した「極薄エッジ」とアルミニウム振動板を組み合わせ最低域から中高音域まで伸びる広帯域再生を実現している。
AZ100は2023年に発売した完全ワイヤレスイヤホンAZ80の利用者の声を拾い、低域の再現性と通話性能の向上、使いやすさを改善。AZ80に搭載した音質劣化を防ぐモードやハイレゾ音源を楽しめるLDACも継続採用している。
装着性も高めた。耳甲介(コンチャ)に収まる形状を追求し、小型化したコンチャフィット形状を採用するとともに専用イヤーピースを用意。本体重量はAZ80と比べ約16%軽量化し、体積は約10%減らした。より装着自由度を高めるため、延べ234人で300個以上の試作を作り製品化している。
ノイズキャンセリングは、装着時の環境や耳形状に合わせて最適化する機能を搭載。今回アダプティブ(自動最適化)ノイズキャンセリングを搭載したことで、周囲の状況にリアルタイムに合わせて調整する。業界で初めてAI(人工知能)で受話時に通話先のノイズを除去する機能も搭載した。
最大10時間連続再生ができる長時間駆動バッテリーを搭載し、時間を気にせず音楽を再生できるようにした。空間オーディオのドルビーアトモスにも新対応している。市場想定価格は3万9600円(税込み)。幅広いジャンルの音を楽しめるフラッグシップ機として提案していく。