2025.07.16 半導体の産学連携拠点 三井不動産主導で設立
日本橋の拠点「RISE GATE NIHONBASHI」のイメージ
三井不動産と学術界などの有志らが、半導体分野の産学連携を推し進める一般社団法人「RISE-A」(ライズ・エー)を設立した。16日から会員を募集。10月には東京都中央区日本橋に連携拠点を開設し、活動を本格的に始める予定だ。
同団体は、政府が国家戦略の要と位置付ける半導体分野でイノベーション(技術革新)を促そうと立ち上げた。産学が連携できる場と機会を提供する役割を担い、産業競争力の強化を後押しする。
理事長には、青色発光ダイオードの開発でノーベル物理学賞を受賞した1人で名古屋大学教授の天野浩氏が就任。役員や運営諮問委員会の顔ぶれは多彩で、国立大学や業界団体の幹部らが名を連ねる。
三井不動産は、これまでも「産業デベロッパー」として社会課題を解決に導こうと、他分野を支えてきた。2016年にライフサイエンス分野で一般社団法人「LINK-J」、22年には宇宙産業分野で同「クロスユー」を設立。今回、産業復活に向けた動きが進む半導体分野も支援することにした。
RISE-Aはベルギーのimecや台湾のITRI(工業技術研究院)など、世界最先端の半導体研究機関とパートナーシップを結んでいる。日本でも、産業技術総合研究所の事業会社AISTソリューションズが支援し、独自の半導体開発への参入障壁を下げるプラットフォームを提供するOpenSUSIと連携している。