2025.07.23 【TECHNO-FRONTIER特集】ノイズ研究所 静電気試験器、複数台用意し体験
最新のIEC規格準拠の「ESS-PS1&GT-31S」
ノイズ研究所は、電磁波ノイズに関する専門技術展「EMC・ノイズ対策技術展」に出展し、試験現場での使いやすさを重視した静電気試験器「ESS-PS1&GT-31S」を紹介する。ブースに同製品を複数台用意し、来場者に体験してもらう。
静電気試験器は帯電した人体からの静電気放電現象を模擬し、電子機器の静電気放電に対する耐性を評価するもの。
ESS-PS1&GT-31Sは、国際的なイミュニティー試験規格「IEC61000-4-2」の最新版(第3版、3月改定)に準拠する。
この試験器は放電ガンにタッチパネルを搭載しており、従来は本体で行っていた試験条件の設定を手元で行える。タッチパネル搭載による放電ガンの重量の増加は最低限に抑えた。
操作画面は分かりやすさを追求した。表示言語は日本語と英語の切り替えが可能。スタンダードモードを用いれば、IEC規格やISO規格の試験条件を容易に設定できる。
同社の試験器では定番の点検用プリチェック機能を搭載している。
試験を開始する前に①高圧電源出力②絶縁不良③放電リレー動作--を確認することで、より確実な試験を実施できる。
従来、自動車や輸送機器、大型の医療・事務機器の試験を行う際に電源延長コードなどを用いるケースがあった。同製品はバッテリー駆動を採用し、延長コードを不要としている。
本体(ESS-PS1)の寸法は幅180×高さ124×奥行き270ミリメートル(突起物含まず)で、小型化により可搬性を高めた。放電ガン(GT-31S)のサイズは幅90×高さ236.2×奥行き246ミリメートル(放電チップ除く)となる。
IEC最新規格準拠を踏まえ、試験器の電波波形を確認するためのファラデーケージなど、校正用オプションも整備した。