2025.07.30 京セラの4~6月連結 円高影響などで減収増益
京セラの2026年3月期第1四半期(25年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比4.2%減の4780億3800万円、営業利益は同11.5%減の185億5000万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同0.9%増の371億4300万円となった。
円高の影響で売上高が200億円、営業利益で17億円のマイナス要因となった。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、KDDI株式売却に伴う税金費用の調整で40億円のプラスとなった。
コアコンポーネントは、売上高が産業・車載用部品、半導体関連部品ともに横ばいで推移。利益は半導体部品有機材料事業の構造改革の効果、自動車部品事業の増益が寄与し増加。
電子部品は、売上高が米ドルに対して円高が進行し減少。利益はKAVXグループの構造改革効果があったものの、シリコンダイオード・パワー半導体事業の譲渡契約締結に伴う一時損失を計上し減益。
ソリューションはプリンティングデバイス事業などが増収となったものの、円高の影響を主因に機械工具事業などが減収。利益は原価低減への取り組みなどで減収要因を吸収しほぼ横ばいだった。
通期業績予想は前回発表した数値を据え置いた。「1Qは想定より上振れしている。7月以降も計画通りに推移しているが関税の影響がはっきりしない」(谷本秀夫社長)。
構造改革では売上高1400億円の米サザンカールソン社について譲渡を含む戦略的選択肢の検討を開始した。