2025.10.30 SCSKがIT企業初のEV披露 パーソナライズAIで車内空間を快適に

IT企業初となるSCSKのEV

快適な車内空間を実現するIntelligent Cockpit快適な車内空間を実現するIntelligent Cockpit

 SCSKは、IT企業として初となる電気自動車(EV)の「SCSK-Car」を、開催中の「Japan Mobility Show 2025」で初披露した。SDV(Software Defined Vehicle)のコンセプトモデルで、ユーザーの好みに合わせて車内空間や運転のアシストなどを行うAI(人工知能)エージェントをパーソナライズ化できるのが特長だ。

 車体は同社コーポレートカラーの青を基調とし、「ドルフィン」をモチーフとした。外観はシャープで先進的なイメージを与え、内装は自分好みにデザインできる、落ち着いたパーソナルな空間を表現した。

 車両前面のLEDパネルはロゴだけでなく、ソフトウエアにより挨拶やアニメーションを表示可能。車外との新しいコミュニケーションツールとしての利用を想定する。

 ドライバー向けの機能に加え、移動中や停車中にも快適さを提供する。「Intelligent Cockpit」は、AI音声エージェントやパーソナライズ機能による空間づくりで、未来の車内体験を実現。モビリティ事業グループグループ長補佐兼SDM事業開発センターセンター長の三谷明弘氏は「車での移動時間を仕事や生活の場へ変えていくことが可能だ」と力を込めた。

 運転席には助手席との同時操作が可能な統合型ディスプレーを設置し、没入感のある体験を演出する。運転に集中しやすい画面デザインと3Dグラフィックが特長で、停車時にはゲームや映画などのエンタメサービスを全画面モードで提供。座席ごとに個別のコンテンツを楽しむことも可能だ。

 ユーザー嗜好に最適化されたレコメンデーションを提供するパーソナライズAIエージェントは、自動車走行や車内空間の最適化をアシストする。 AIエージェントは、3種の嗜好や性格を持ち合わせたキャラクターを登場させた。車をリラックス空間として活用する「シイさん」、トラベルインフルエンサーの「エスさん」、ゲームが好きな「ケイさん」の3種のAIエージェントを用意。自分の好みに合わせた性格を持つ人物を選択し、空調制御やナビ連携、壁紙の更新などをAIエージェントとの対話形式で指示することができる。