2025.10.31 リチウムイオン電池材料開発で産学連携 米ブラウン大学とパナソニック エナジー
高耐久性などリチウムイオン電池のさらなる性能向上に向け産学連携を深める
米国のブラウン大学(ロードアイランド州プロヴィデンス)と、パナソニック エナジー(大阪府守口市)は、リチウムイオン電池の劣化メカニズム解析に関する共同開発を開始した。電池の充放電等に伴う材料劣化の解析手法を推進し、その知見をパナソニック エナジーの次世代材料開発に生かすことで、高耐久・高出力なリチウムイオン電池の実現を目指す。
今回の連携では、長期使用による電池内部での劣化メカニズムを解析する新たな手法を確立し、原因を特定することで得られた知見を材料開発に反映させ、電池のさらなる耐久性向上を実現していく。
耐久性向上の技術は、大電流の入出力など過酷な条件下での安定動作にもつながるため、EV(電気自動車)の急速充電やデータセンターのバックアップ用蓄電池などで求められる高出力用途への対応も可能となる。
ブラウン大学工学部のFeng Lin准教授の研究室では、先進材料やセル診断解析などを活用し、電池材料の劣化挙動を体系的に解明するなど、業界をリードする高度な電池材料解析技術の確立を進めている。
一方、パナソニック エナジーは、米国で初めてリチウムイオン電池をGW規模で生産した電池メーカーで、約8年にわたり高性能で安全な電池を米国市場に提供してきた。
ブラウン大学工学部は先進的な電池材料解析に精通しており、パナソニック エナジーの円筒形リチウムイオン電池の開発・生産に関する知見を組み合わせることで、電池性能のさらなる進化を加速させる。
近年、蓄電池はモビリティの電動化に加え、AI(人工知能)をはじめとする高度情報化社会の進展により多様な分野を支える社会インフラとして重要性が高まっている。
リチウムイオン電池も、車載用のほかデータセンター向け蓄電池など用途の拡大が進み、従来の高容量化に加え、高出力化や長寿命化など、新たな性能が求められている。
 





 
				
							 
				
							 
				
							 
				 
				 
				 
				 
				 
				
 

 
 
  
  
  
  
  
 
 
