インドのIT大手、HCL テクノロジーズ（HCLTech）が米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ（HPE）の「Telco Solutions」と呼ばれる通信サービス事業者向けソリューション事業を買収した。買収額は、推定で1億6000万ドル。

　同社は昨年6月、HPEから通信技術グループ（CTG）の資産の一部取得を発表した。今回の買収発表により、HPEのIP(知的財産)や製品エンジニアリン技術、R&D人材、HPEの通信サービス関連の顧客を取得する。

　昨年のCTG資産の一部買収には、ビジネスサポートシステム（BSS）やネットワークアプリケーション、クラウド化サービスなどが含まれ、今回は、オペレーティングサポートシステム（OSS）、ホームサブスクライバーサーバー（HSS）、高速通信機関「5G」サービスの加入者データ管理（SDM）などが対象となる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　昨年取得したCTG資産に、さらにIPとエンジニアリング、R&D拠点が統合されることになり、HPEから39カ国1500人の通信エンジニアがHCLTechに移籍する。「高付加価値のあるAI（人工知能）主導型サービスの提供企業へと転換を図ることができる」（HCLTech最高事業成長責任者のアニル・ガンジョー氏）としている。今回の取引成立には、規制当局の承認が必要で、完了までに約6カ月を要する見通しという。