2025.12.26 フォルモントHD、車両の「片側通行誘導」を高度に支援 26年度に新会社設立

交通誘導員に近い動作を実現できるヒューマノイドロボット「Comune+ Walker」

「工事現場包括見守りシステム25」 「工事現場包括見守りシステム25」

 工事現場などの警備を手がけるVOLLMONTホールディングス(フォルモントHD、東京都青梅市)は、車両の片側交互通行の誘導を自動化したシステムを改良するとともに、交通誘導員に近い動作を実現できるヒューマノイドロボットの進化形「Comune+ Walker」と連携し、よりきめ細かい交通誘導を実現できるシステム改良版「Comune+ model-S 2.0アドバンス(コミューンプラス モデルエス2.0アドバンス)」を開発したと発表した。さらにAI(人工知能)を活用した交通誘導システムの開発を加速するため、26年度に新会社を設立する計画だ。

 片側交互通行は、道路工事などで一車線に対して双方向からの車両を通行させる通行方式で、交通誘導警備の中でも難易度が高いとされている。

 今回発表した車両の片側交互通行誘導システムには、独自の自動セットアップ機能を採用。自立的に歩行する交通誘導用ヒューマノイドロボットのComune+Walkerの動作に応じて、「進め」や「止まれ」の音声を発生する。

 さらに、AI交通誘導システムの社会実装を後押しする新会社「VOLLMONT AI誘導テクノロジーズ」を来年度に設立する予定。片側交互通行でのAI交通誘導のレベル分けを行い、首都圏など交通量が多く複雑で難易度が高い現場でも利用できるシステムの開発を目指す。

工事現場の見守りシステムを開発

 一方、工事現場での利便性や安全性の向上を目的に「工事現場包括見守りシステム 25」を開発した。歩行者誘導や車両通行止めなどの歩行者の通行を誘導する誘導警備をサポートするもの。センサーや通信機能を組み込んだIoT機器でサポートして安全性を高め、効率的な誘導警備を実現する。

 同システムは、カメラとマイクとスピーカーを内蔵した「CMSユニット」や、通行人を人感センサーで検知し通行人への注意喚起を自動で行う「トラボイス」などのユニットで構成。各ユニットが誘導員の主な誘導作業を必要なタイミングで繰り返し正確に行うという。