2026.01.01 【材料総合特集】クラレ ジェネスタ事業が順調に拡大 26年も自動車やAIサーバー向け成長へ

植垣文雄イソプレンカンパニー ジェネスタ事業部長植垣文雄イソプレンカンパニー ジェネスタ事業部長

 クラレは、耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」を事業化し、電気・電子分野のコネクター向けや、自動車関連(車載電装・自動車耐熱部品など)を中心に実績を拡大している。

 ジェネスタは、同社が世界で初めて工業化したノナンジアミンを使用したポリアミド樹脂(PA9T)。耐熱性、低吸水性、耐薬品性などに優れる。主な特長は①優れた耐熱性(融点306℃と高く高温時物性に優れる。はんだ耐熱性270℃)②優れた低吸水性により表面実装時のブリスター発生を防ぐ③優れた摺動しゅうどう性④優れた成形性─など。これらの特性が評価され、実績を拡大している。

 植垣文雄イソプレンカンパニー ジェネスタ事業部長は、ジェネスタ事業の最近の動向について、「2025年度(12月期)もジェネスタ事業は数量ベースで10%以上成長した。用途別では、E&E(電気・電子)のほか、自動車部品向けも順調だった」とし、アプリケーション別では、「25年はスマートフォンやパソコン用コネクター向けが堅調に推移し、AI(人工知能)サーバー関連も増加した。最も伸長したのは車載コネクター向けで、自動車の電動化に伴うコネクターの員数増や耐熱性が求められるコネクターの需要増の双方の恩恵を受けている」と話す。

 26年度についても、ジェネスタの販売数量は前期比10%以上の成長を目指す。用途別では、車載コネクターやAIサーバー関連などでの伸びを見込む。ジェネスタの軽量化貢献が評価され、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂からの代替なども増えているという。AIサーバー用DDRコネクターは、DDR4からDDR5への移行によりSMT化が進んでいるため、この分野でデファクト化されているジェネスタは着実に使用量が増加している。さらに、植垣事業部長は「次のDDR6仕様への対応に向け、26年は重要な年になる」と力を込める。

 ジェネスタのノンハロゲン系は以前からPFAS(有機フッ素化合物)フリー対応だが、新たにハロゲン系でもPFASフリーでブリスター性に優れる銘柄を上市した。

 同社はジェネスタ事業では、世界10カ国・13拠点に販売や技術サービスの担当者を配置している。「26年も引き続き、ジェネスタのグローバルでの認知度向上に努め、露出を増やしていく」(植垣事業部長)。