2026.01.01 【材料総合特集】大陽日酸 AI投資拡大で特殊ガス事業堅調 26年に向け新たな商材にチャレンジ

相田智之・常務執行役員電子機材ユニット長相田智之・常務執行役員電子機材ユニット長

 日本酸素ホールディングスグループの大陽日酸は、半導体製造工程などで不可欠な特殊ガスを供給する大手メーカー。多様なニーズに対応した特殊ガスをそろえ、国内4カ所の生産拠点で高品質な製品を安定供給する。最先端の顧客向けでは、研究開発部門との連携により新しい材料の開発・提案を進めている。海外輸入製品では、顧客ごとに異なっている仕様を統一する動きにも注力している。

 相田智之常務執行役員電子機材ユニット長と梅津公洋電子機材ガス事業部長は、最近の動向について「特殊ガス事業は、2025年は半導体関連の顧客の需要が回復傾向となり、堅調だった。特にAI(人工知能)投資拡大に伴う最先端半導体関連やDRAM(記憶装置用半導体メモリー)をはじめとするメモリー系の需要がけん引した」と話す。

 26年に向けては「メモリー系需要は26年も好調さが続くとみている。北海道でのラピダスの立ち上げにも期待している」とする。

 同社は電子材料ガス事業では、生産子会社の大陽日酸JFPが国内4工場を展開。高品質のガスを安定的に供給できる体制を整備し、ユーザーから高い評価を得ている。26年に向けた取り組みとして、大陽日酸JFPの老朽化設備の更新を進め、省人化に優れた設備にシフトしていくとともに、生産能力増強にもつなげる。

 同社は、ラピダスが北海道千歳市で立ち上げを進めている次世代半導体工場向けにガス供給機器を供給するほか、24年に同工場構内に「千歳ガスセンター」を開設し、高品質なガス(窒素、酸素、アルゴンなど)を供給している。

 さらに、つくば開発センター(茨城県つくば市)内に「エレクトロニクス先端材料開発棟」を建設すると発表した。エレクトロニクス産業向けの先端プロセスに対する材料とハンドリング技術の実現に向け、革新的な新製品と新技術の創出に向けた開発体制を構築する。27年3月の完成を予定する。

 新製品開発では「26年に向け、いくつかの新しい商材へのチャレンジを進めており、それらがうまく軌道に乗るようにしっかりと準備を進める」と語る。具体的には、モリブデン系材料や、希ガスの組み合わせによるエキシマレーザーガスなどの開発を推進する。