2026.01.01 【材料総合特集】カーボンニュートラルの取り組み強化 中長期の環境ロードマップを策定 電子材料メーカー各社
積水化学工業は昨年11月、社会課題解決に関する説明会を開催した
電子材料メーカー各社は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを本格化させている。長期ビジョンの中で、カーボンニュートラル達成を事業戦略の最重要テーマの一つと位置付け、中長期の環境ロードマップを策定する企業が増加しており、GHG(温室効果ガス)排出量削減目標の達成時期の前倒しを発表する企業なども目立っている。
電子材料企業の環境への取り組みは、製品開発、製造戦略、調達戦略、市場戦略などさまざまな視点で進められる。中でも重要なテーマである「エネルギー革新」では、購入電力の再生可能エネルギーへの転換や自家消費型の太陽光発電設備導入などの「エネルギー調達革新」や、老朽化設備更新を通じた「エネルギー商品革新」に力が注がれ、これらを通じた事業活動の二酸化炭素(CO₂)排出削減が追求されている。
最近は、購入電力の全量を再生可能エネルギーに転換済みの事業所も徐々に増加。20年代末までに国内全事業所で購入電力の100%再エネ化を目標に掲げる企業も出てきた。将来に向けた取り組みとして、企業が独自にCO₂排出量に価格を付けて投資判断に活用する仕組みであるインターナルカーボンプライシング(ICP)制度を導入する企業も増加している。
主要電子材料企業のカーボンニュートラルマスタープランでは、「Scope1」(自社の製造に伴うCO₂直接排出)、「Scope2」(他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出)に加え、「Scope3」(自社以外の事業者から排出される間接的なCO₂排出量)も含めた計画を公表しているケースが多い。Scope3の目標達成に向け、樹脂原料の非化石由来への転換、再生材料の使用拡大などが推進されている。
アプリケーション戦略では、太陽光発電や風力発電などの再エネ機器や蓄電池システム、xEV(電動車)などの市場が重視され、これらのGX(グリーントランスフォーメーション)関連の売上比率向上を通じた気候変動対策への貢献が志向される。
製品開発面では、デバイスの軽薄短小化に寄与する高性能材料による省資源化や、省エネ性能に優れた素材による完成品の生産高効率化に向けた取り組みも進んでいる。








