2026.01.01 【材料総合特集】AIやMI活用で業務のDX推進 電子材料メーカー、新製品投入を迅速化

レゾナックは材料検査にAI画像解析を導入し、解析精度を大幅に改善した(教師データ作成の様子)

 電子材料メーカーは、AI(人工知能)やMI(マテリアルインフォマティクス)などを活用した業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)化への取り組みを活発化させている。研究開発の効率化や解析の高精度化、新素材投入の迅速化を図ることで、競争力の向上を追求する。より幅広い業務領域へのAI適用拡大も進んでいる。

 電子材料業界では、製品開発や製造工程、営業・マーケティング、管理部門など幅広い部門で業務のDX化を推進している。

 通常の機能性材料開発では、開発担当者が知識・経験・能力をもとに、原材料の選定や配合比率などの膨大な組み合わせ条件に対し試作を繰り返す手法がとられる。これに対し、最近は情報科学を活用したMI技術で試作回数を減らすことで、開発時間や開発コストの大幅削減が追求されている。材料検査にディープラーニング(深層学習)を活用した画像解析技術を導入することで、解析精度の大幅な向上も志向されている。

 さらに、複数のAIを用いて複雑な構造を持つ材料のデータを処理し、高速・高精度にさまざまな機能を予測するマルチモーダルAI技術により、従来はAIを適用できなかった複雑材料系の開発でも、AIの適用が進んでいる。

 このほか、生成AIを活用して他社製品の技術分析を行い、将来の協業先企業の探索に活用することも志向されている。また、個社では成し遂げられない革新的な製品開発を目指し、秘密計算を活用して相互のデータを秘匿したまま同業他社とデータ連携・分析を行える「共創型MI」の実証なども進められている。

 製造現場でのAI利活用では、AIを活用した革新的な生産技術による、設備故障予防や品質異常の原因究明分析なども実施されている。