2026.01.01 【材料総合特集】トクヤマ 先端半導体に洗浄用IPAで貢献 リサイクル施設、27年度に本稼働へ
トクヤマは1918年設立。電子、健康、環境分野で成長し、近年は電子への積極的な投資を通じて、価値創造型企業を目指す。
長瀬克己常務執行役員は、世界半導体市場統計(WSTS)が2025年の成長を前年比22.5%増と上方修正した秋季予測を挙げ、その恩恵を受け「ウエハー原料の多結晶シリコン、半導体洗浄用イソプロピルアルコール(IPA)、製造装置材料向けの放熱材の窒化アルミニウム(AlN)、化学的機械研磨(CMP)スラリー砥粒などに向けたシリカなどで構成される電子先端材料統括本部は公表通りの業績予想の達成に向け着実に進んでいる」と述べた。
長瀬氏は電子先端材料統括本部長と先端材料部門長を兼任。26年については「データセンター(DC)に加え、モバイル機器へのエッジAI搭載の流れにより、特にIPAとAlNが伸びる」と見通している。
IPAを台湾受託製造大手に供給する台塑德山精密化學は26年に工場がフル稼働する予定。DC向け5~2nmの先端プロセス中心に需要が好調であり、今後の伸長を見て生産能力増強を検討する。顧客のサステナビリティー重視の方針に沿うIPAのリサイクル施設は26年度中頃に試験運転を始め、27年度に本稼働する。韓国も需要回復期に入り、韓国合弁会社のSTACから先端向けに26年度からIPAの納入開始を見込む。
AlNは主力の半導体製造装置材料に加え、DC向け先端半導体のパッケージ向け放熱フィラーとして26年に大きな成長を目指す。AlNもIPAとともに少なくとも27年まで確実な成長を予測し、将来の生産能力増強を検討する。
多結晶シリコンは26年春にベトナムで後工程の工場、27年春にマレーシアで前工程の工場が完成後、顧客による製品認定を開始する。25年はウエハーの市中在庫がなお残る状況であったが、今後の実需の伸びを注視し、新プラントの立ち上げは次の需要期に間に合わせる方針。シリカは成熟プロセスの研粒に使うフュームドシリカが先端プロセスでも研磨レートを重視する工程で需要をつかんだ。今後も全体の販売量が増える見通し。
海外大手の需要に加え、27年以降の北海道や熊本県での先端半導体生産にも期待する。IPAを中心に貢献を描く。








