2026.01.03 【放送総合特集】パナソニックエンターテインメント&コミュニケーション・津村敏行副社長執行役員イメージングソリューション事業部長 KAIROS好調、AI・IP活用で映像制作効率化 産業用途視野にハイパースペクトルカメラ展開

 2025年は、ライブ映像制作プラットフォーム「KAIROS(ケイロス)」やリモートカメラなどが好調だった。オンプレミス(社内運用)の国内販売実績数値は70社138式となった。市場では効率化・自動化を求める動きが引き続きあるため、人工知能(AI)やIPなどを活用した効率化と映像クオリティー向上に向けたソリューションの提案活動を強化した。 

 当社は、24年から民生ビジネスとプロフェッショナルビジネスを事業統合して、新しいシナジー(相乗効果)を得ている。そこから生み出した交換レンズ式のボックスカメラ「AW-UB50」などを拡販してきている。ゲーム実況やeスポーツなど広く支持され、商品の提案が受け入れられ始めた。 

 放送業界の市場は、自動化や省力化など想定通りに推移しており、オールIP化の流れも大きく変わってはいない。グローバルとしては、経済不況の流れがあり、北米関税の影響などで地域により差が出ている状況。 

 12月3〜5日に開催された「国際画像機器展2025」では、産業用の可視光領域ハイパースペクトルカメラ「AG-HSV10M」を展示。人の眼では把握が困難な光の波長情報を捉え、被写体の詳細な色情報や成分などを判別でき、産業界を中心に様々な分野での適用が期待されている。光の波長を細かく見分けるセンシングで、高感度・高解像度を実現する特許技術を取得。展示会では、植物や物質など見分けたいものを持ち込んでもらい体験してもらった。オートフォーカス機能も備え、デジタルカメラの様に手軽に使える点も評価してもらえた。 

 食品業界やインフラ点検、化学分野などで好評を得ている。汚れか亀裂なのか判断がつかないものや、熟練の作業者の目に頼るしかなかったものの判別ができるようになるため、より多くの用途での活用を期待している。 

 26年は、従来通りコンテンツのクオリティーや品質を上げていく。効率化はAI  やプロダクションの自動化など、民生とプロ用機器ともに対応していくことが必要だと考えており、強化ポイントでもある。また、カメラ事業とオーディオ事業、両方手掛けているメーカーでもあるため、ハイブリッド会議の効率化、高度化の用途提案なども推進し、幅広く活用してもらえるようにする。 1月にはAG-HSV10Mを発売し、製品の用途を開拓していきたい。 

 労働人口が減っていく地域の増加という社会問題に対応するため、効率的にコンテンツのクオリティーを高めていくことが必要だ。ミラーレスカメラ技術を、さらにプロフェッショナル用途に展開し、第一線の現場でも使用できるように、カメラレンズなど多様な表現ができるよう広げていく。