2026.01.29 三菱、米AI新興に出資 データセンター関連事業を強化へ
三菱電機は、独立系ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレインと共同運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド」として、データセンター(DC)運用最適化AI(人工知能)プラットフォームを開発する米スタートアップLucend(ルセンド)へ出資したと発表した。今回の出資を通じ、グローバル市場でのDC関連事業の競争力強化を図る。
近年、デジタル化の加速に伴い、世界各地でDC向けの設備投資が加速している。一方で、環境負荷低減や設備の安定稼働実現などの観点から、DC運用事業者には施設全体の運用効率化が一層求められている。
ルセンドの「Transparent(トランスペアレント)AI」は、既存センサーから収集した3000億件以上のデータをもとに二酸化炭素(CO₂)排出量や各設備の稼働状況などの主要指標を総合的に分析し、DC全体を可視化して運用最適化を実現するAIプラットフォームだ。新たなハードウエアの導入を必要とせず、既存設備に接続するだけで利用できるため、日々の運用を妨げることなく各設備の稼働率向上に貢献する。
トランスペアレントAIは、チラーの温度異常や無停電電源装置(UPS)の効率低下などの設備不具合を検知し、人が関与して最終判断を行う「ヒューマン・イン・ザ・ループ型」のアプローチで改善案を提示することで、透明性の高い運用判断をサポートする。導入の容易さやAIによる運用支援が高い評価を受け、シンガポールやパリ、ロンドンなど世界各地の主要DCで導入されている。
今回の出資は、ルセンドのDC運用最適化技術と三菱の設備機器やインフラ技術を組み合わせることで、グローバル市場でDC関連事業の競争力を強化するのが狙いだ。DCの運用最適化とコスト削減につなげていく。三菱の上席執行役員ビジネスイノベーション本部長の松原公実氏は、出資したルセンドについて「AIを活用したDC運用最適化技術で高い競争力を有しており、DCの運用コスト改善に大きく寄与すると期待している」とコメントしている。







