2026.02.02 AIで宇宙天気の予測技術 富士通と東海国立大学機構が共同開発
富士通と東海国立大学機構は、AI(人工知能)技術を活用した宇宙天気予測のための新技術を共同で開発したと発表した。単純な経験則では発生確率の推定が困難だった太陽放射線イベントについて、AIの解析によって複雑な因果関係を説明可能な形で抽出。将来起こり得る宇宙天気現象に対する科学的根拠に基づいたリスク判断を迅速に行える環境の実現を目指す。
同技術は、富士通が開発した説明可能なAI技術「FujitsuKozuchiXAI」の一要素である「WideLearning」を核として、太陽放射線イベントの発生確率推定と過去類似イベントの提示を組み合わて構築した。
太陽活動は地上インフラや宇宙施設に影響を与えることが知られており、通信障害やGPS(全地球測位システム)の精度低下、送電網への影響といった多様なリスクをもたらすとされる。また、高エネルギー粒子による太陽放射線イベントは宇宙飛行士や人工衛星に深刻な影響を与える可能性も指摘されている。しかし、太陽フレアの大きさがそのまま放射線量に比例しないため、事前にリスクを正確に予測することは困難だった。
新技術ではWideLearningが多数の観測量から特異条件を学習し、発生確率に対する要因を明示することで、この課題に対応する。抽出された条件を用いて過去の太陽放射線イベントを自動的に選定し、当時の観測データや影響事例を参照できる機能も備える。これによって利用者は、単なる確率予測にとどまらず、どの事象と類似しているかを確認し、具体的な影響や対応策の検討を加速できるようになるとしている。
今後は宇宙天気理解の深化に加えて、電力網や衛星通信、航空機運航など、宇宙天気の影響を受ける幅広い社会インフラの保護にも本技術の活用が期待される。








