2026.07.27 【半導体総合/エレクトロニクス商社特集】エム・アールエフ 佐伯裕昭社長 バッテリーレスRFID温度センサー提案 防衛関連ビジネスにも注力

 エム・アールエフ(M-RF)は、高周波部品・機器の販売とコンサルタントを事業目的とする高周波の専門商社で、特徴を生かしたカスタマーサービスには定評がある。

 同社は、米国Axzon(アクゾン)社製の予知保全向けバッテリーレスRFID (無線周波数識別)温度センサーの提案を強化している。配線や電池交換が不要で、機器に貼るだけで異常発熱を監視し、故障の予兆を検知する。各タグのEPC(識別コード)を用いることで温度ロケーションとしても活用可能。センサー、リーダーライター(R/W)、アプリのサブスク提案が可能。設備停止のリスクを最小化し、保守の自動化とコスト削減に貢献する。

 従来型と比較し圧倒的に低価格で提供でき、コスト面から導入が難しかった現場や、厳格な温度管理と大量使用が必要なコールドチェーン物流に最適化している。

 中長期の成長に向け、防衛関連ビジネスにも注力している。佐伯裕昭社長は、「2026年以降の事業拡大に向けて最も力を入れていくのは、防衛関連ビジネスの拡大。日本の防衛予算が拡大しているため、高周波の専門商社として、技術提案を進めていく」と話す。

 具体的には、同社が国内代理店契約を締結している米国Mini-Circuits(ミニサーキット、ニューヨーク州)社の製品を中心に、ビジネス拡大を図っていく。「防衛分野では無線技術が重要だが、ミニサーキットは防衛用レーダーやEW(電子戦)に欠かせない高周波部品を製造している」(佐伯社長)。

 ミニサーキットは、1968年設立の高周波部品の老舗メーカーで、徹底した品質管理・納期管理に定評がある。エム・アールエフは95年に創業し、ミニサーキット社は創業当時からの主流仕入れ先として、販売に力を注いできた。

 オランダのAmpleon(アンプレオン)社製品の拡販も強化する。アンプレオンは蘭NXPから独立して設立された高周波パワーデバイスメーカーで、VHF/UHF/Lバンド帯のシリコンLD MOSパワートランジスタのリーディング企業。防衛用レーダーをはじめ、半導体製造装置のプラズマ発生器、加速器などに使用される。エム・アールエフは、今後、防衛関連ビジネスなどを成長させ「5年後には年商100億円を目指す」(佐伯社長)。