2026.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】日立ソリューションズ 森田英嗣代表取締役 取締役社長 社長執行役員

日立グループのデジタルの担い手に セキュリティー、AIトランスフォーメーション加速

 日立製作所グループで推進するデジタル事業「Lumada」の拡大に向け当社の果たす役割が重要になってきている。2026年度は顧客基盤や培ってきた現場の知見をもとに、AIを活用した新たなサービス事業を創出し価値を提供していく。特に強みでもあるセキュリティー支援とAX(AIトランスフォーメーション)に注力する。

 中期経営計画初年度となる25年度は、デジタル領域の案件拡大が追い風となり増収増益を計上し、過去最高を更新した。26年度もデジタルがけん引し、足元の受注が前年同期比10%以上増と堅調に推移している。海外市場などで不透明感があり、先行きは慎重に見ているが、滑り出しは順調だ。

 4月にはクラウドプラットフォーム事業部を新設し、各事業部門に散在していた技術者を集約した。社会インフラから企業の業務まで、デジタル化に関する課題を総合的に解決する一貫した支援体制を整えた。あわせて日立グループで推進するAIを活用したリカーリング型のソリューション群「HMAX」への取り組みを加速する。当社が持つ空間情報ソリューションや人事ソリューションのHMAX化を進める計画だ。

 サイバー攻撃の脅威が日に日に高まる中、今年度はセキュリティー支援を強化する。22年ごろからサイバーレジリエンスを打ち出してきたが、現在は攻撃からの抵抗力と回復力の両面を高める取り組みを推進している。最近はセキュリティー製品の導入やシステム構築から、上流のコンサルティングの引き合いが増えている。IT領域だけでなくOT(運用技術)領域のセキュリティーやAI関連セキュリティーに関する案件も多くなってきた。市場の動きが早いため、日立グループと連携して進める。

 AIの活用に向けてはAXを全社で推進している。25年度に実施した社内コンテストでは1809件の応募があり200件超の優良ユースケースを創出した。26年度はAIを実際の業務プロセスに埋め込む段階に移行しており、全社員がチーム単位で取り組んでいる。AIエージェントを社内業務へ順次適用するほか、営業支援にも適用しクロスセルで成果を上げている。さらにAI駆動型の開発にも取り組み、日立グループとの連携も進めていく。