2026.11.04 川崎市、PLTなど3社と契約 「新川崎・創造のもり」拠点整備で

「QBIC(仮称)」外観イメージ

左:エントランスホールイメージ 右:コワーキングスペースイメージ左:エントランスホールイメージ 右:コワーキングスペースイメージ

 三菱地所と東急不動産、プライム ライフ テクノロジーズ(PLT、東京都港区)の3社は、川崎市と「新川崎・創造のもり イノベーション拠点整備事業」に関し、10月30日に事業契約を締結した。

 同事業では、JR新川崎駅に近接する「新川崎・創造のもり」(川崎市幸区)内のK2タウンキャンパス敷地で、量子・人工知能(AI)・半導体などの先端コンピューティング分野の「知」と「人材」が集積。

 PoC(概念実証)や社会実装の拠点となる施設「QBIC(仮称)」を3事業者が整備・運営する。同施設は鉄骨造、地上9階建て延べ床面積約5万㎡、ラボ賃貸面積約3万㎡、敷地面積1万6400㎡の規模を見込んでいる。

 レンタルラボやコワーキングスペース、交流・展示、滞在機能などを備える計画で、研究者、企業、スタートアップ、大学などが分野を越えて集まり、新たな事業創出に取り組む施設として、2030年の開業を予定している。

 事業者は、川崎市が推進する「量子イノベーションパーク構想」の中核拠点として同事業で高度な研究・開発環境を整備する。

 併せて、量子に関連する企業・人材を誘致し、研究機関や企業との連携と共創を推進することで、広域・国際的な量子イノベーションを先導するエコシステムの形成を目指す。

 QBIC(仮称)は、量子技術を中核とした量子・AI・半導体など先端コンピューティング分野に関するラボ機能と共創機能を備えた、全国でも先駆的なPoC/社会実装拠点となることを目指す。

 エントランスやカフェラウンジ、コワーキングスペースなどを活用した地域交流・展示・情報発信、学びの場も一体的に備えることで、企業・研究機関の人材間の交流創出に加え、先端技術と市民・地域社会をつなぐ、開かれたにぎわい空間を創出する。

 隣接する公園と連続性を持たせ、研究者らの憩いの空間を創出し、公園を訪れた人々も気軽に立ち寄れる施設として整備する。

 教育・学びの機会などを通じて、研究成果や先端技術を地域にも開き、市民や子どもたちが科学技術に触れられる場も創出していく。

 川崎市では、市内の研究開発拠点や企業、大学、スタートアップなどとの連携を広げ、量子技術をはじめとする先端技術の研究開発・実証・社会実装を一体的に推進する「量子イノベーションパーク」の実現に向けた取り組みを進めている。

 中でも新川崎・創造のもりでは、量子コンピューターのIBM Quantum System One「Kawasaki」の設置・稼働や、SQAI(サスティナブル量子AI研究拠点)新川崎サテライト拠点における量子コンピューティングの活用支援など、量子分野における産学官連携の基盤が形成されてきた。

 近年、量子技術は、計算、通信などの分野で将来の産業競争力や社会課題解決を支える基盤技術として注目が高まる一方、社会実装に向けては、研究開発の成果を産業界の具体的な課題と結び付け、実証や事業化につなげていく環境づくりが重要となっている。

 QBIC(仮称)は、川崎市が掲げる「量子イノベーションパーク構想」の中核拠点として、市内外の多様なプレーヤーとの連携を広げ、イノベーションが次々と生まれるエコシステム形成を目指していく。