リフォーム取り扱いを周知

　日立チェーンストールのエルスポットマツバラ（福岡市西区）は、訪問活動や個展を通じてオール電化・リフォーム商品を訴求。水漏れなどのトラブル処理から買い替えにつなげている。地域電器店がリフォーム商品を扱うことを知らない顧客も多く、周知が課題だという。昨年のリフォームはトイレとシステムバスの販売が好調だった。合展や個展を通じた訴求が奏功し、故障をきっかけに同店を頼ってくる顧客が多かった。

顧客の悩み事からリフォーム提案

　オール電化も好調で、エコキュートとIHクッキングヒーターを合わせて4件がガスや灯油ボイラーからの他熱源転換だった。周辺地域はガスを利用する家が多く、顧客発掘の余地があるという。

　羽生吉宏社長は「灯油ボイラーからの転換はランニングコストの削減に加え、灯油を入れる手間を省くことができる点も訴求材料になり提案しやすい」と語った。

　IHクッキングヒーターは安全面を強調。羽生社長が自ら揚げ物料理に使い、油跳ねを防ぐ紙に燃え移る心配がないなどの利点に気付き、顧客への提案材料にしている。

　3-5月は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う合展の中止や、訪問活動の自粛などが売上げに響いたが、7、8月は自治体の特別定額給付金などが追い風となり、前年超えの実績となった。6-8月はIHクッキングヒーターを4台、トイレを2台販売した。

　秋は、近くの商店街が10月下旬（予定）にプレミアム商品券を販売するため、販促に生かそうと、本来は12月に開催する個展を11月に前倒しする。

　羽生社長は「リフォーム工事はメーカー主体だが、オール電化は全て自前なので利益が大きい」と話す。

　リフォーム・オール電化の売上げ構成比は全体の3割。今後はオール電化の比率を高めていく。そのために「商品のメリットを顧客に伝え、小さな問題も素早く対応するなど充実したアフターケアを大切にする」と語った。

　同店は1974年創業。社長を含め4人の家族経営。店内の広さは約66平方メートル。