2020.11.02 【NHK技研90周年特集】開発と放送現場を支える有力企業・団体営電 深川正人社長
深川 社長
全世界デジ・アナ放送方式に対応
営電は「全世界デジタル・アナログ放送方式対応」をテーマに、新4K8K衛星放送関連対応装置や米国次世代放送デジタル規格「ATSC3.0」対応装置、放送局向け4K伝送装置、FMラジオモニター/アナライザ、局用モニター装置など多彩な製品を提供している。
新4K8K衛星放送に関しては、東京五輪に向けて生産が好調なテレビなどの受信機、チューナなどの開発・生産に必要不可欠な製品として、ISDB-S3(高度化BS)信号発生器「3260A」を提案。ARIB STD-B44 2.1版に準拠し、ストリーム再生部、フレーム構成・符号化変調部、アップコンバータ部を1筐体で実現した。1台でTLVストリーム生成とMMT/TLVストリームの解析や受信機能もオプション搭載可能なMMT/TLVステーション、ISDB-S3対応BER測定器などもそろえる。
同じくテレビ開発・生産用製品のDTVマルチシステム信号発生器は、全世界のデジタルテレビ方式や米国次世代デジタル放送規格ATSC3.0にオプションで対応可能。
超小型RFキャプチャ&プレイヤー(約3キログラム)および、世界初の1筐体で4系統のRF信号を記録・再生できる4ダイバー対応RFキャプチャ&プレイヤーなども順調だ。
また、フジテレビとの共同開発で過去に「民放連賞技術部門最優秀賞」ほか各賞を受賞した、HD回線1本でSNG信号や4K信号の伝送が可能な1ギガbpsの超高速伝送装置▽地上波デジタル放送(ISDB-T)局用モニター装置に最適なOFDM変調器▽3種類の入力ストリーム(TMCC付きフレーム化TS、TMCC基本情報付きTS、MPEG2-TS)形式に対応し、BS/東経110度CSデジタル放送(ISDB-S)局用モニター装置として最適なISDB-S変調器など、放送局向け製品も好調だ。
数年後に実現予定の地上4K・8K放送の関連装置をはじめとして、引き続き時代のニーズに合致した各種商品の開発・生産に取り組む。