2020.12.07 【SMD/基板内蔵用部品特集】インダクタなど 150-180度対応品も登場

 インダクタも5G、車載向けを中心に技術が進展する。高周波用インダクタは、高Q化、高精度化と小型化を両立させることが要求されている。現在では、0402サイズにおける高Q化技術が進展している。

 電源用のパワーインダクタは、フェライト巻線型、フェライト積層型のほか、ここ数年でメタル系パワーインダクタでの巻線、積層、さらには薄膜の3種、サイズは1608サイズまで小型化。メタル積層チップパワーインダクタでは、1005サイズが世界最小となった。

 車載用インダクタは、信頼性が強く求められることから、ECU用インダクタでは、125度対応から150度対応へと高温対応が変化。さらには180度対応インダクタも開発されている。

 水晶デバイスでは、5Gがビジネスチャンス。スマホ向けとして、2016サイズ、1612サイズ、1210サイズ、1008サイズといった超小型の高精度振動子、TCXO、温度センサー内蔵水晶振動子などがそろう。

 車載用温度センサーの動きも活発化している。1005サイズで、マイナス55-プラス150度の使用温度を有し、抵抗が最大100kΩの導電性接着剤実装用チップNTCサーミスタが開発された。

 また、ノイズ対策関連でも高温でも磁気特性を失わないフェライト材料や、長期間の使用でも高温劣化を抑制する電極構成部材の採用により、世界で初めて175度の高温環境で使用可能なチップフェライトビーズが登場した。