ピュアオーディオ路線継承 早い時期に新製品

　昨年3月16日、新型コロナウイルス感染が広がる厳しい条件下で社長に就任した。業績は4月を底に、5月以降は上昇基調が続いており、国内外共に前年実績を大幅に上回ることができた。

　昨年の2月には、高信頼CD専用メカ搭載でフルバランス構成出力アンプ搭載のCDプレヤーのベーシックモデル“D-03X”を26万8000円で発売している。コロナ禍で騒然とした状況下でも大変好評で、落ち込みをカバーしてくれた。

　4月には5年ぶりになる、フラグシップSACD／CDプレヤー“D-10X”を発売した。トップエンドモデルで、120万円と高額ながら、予想を上回る勢いを呈している。

　20年末に発売した創業95周年記念モデルの純A級プリメインアンプ“L-595A　LIMITED”98万円とともに、お客さまから好評を得ている。

　大型連休前には、ヘッドホンアンプのリファレンスモデルである“P-750u”をベースに、最新の増幅回路を内蔵し、特別外装を施した創業95周年記念100台限定生産モデルのヘッドホン専用アンプ“P-750u LIMITED”40万円を発売したところ、即完売した。

　年齢が比較的若い団塊ジュニア層のお客さまにも、LUXMANブランドが浸透しているという手応えを感じた。

　海外も国内同様、3-4月は苦戦。5月から回復し、主力の米国を中心に大変好調で、昨年は前年比で2桁成長を達成できた。海外でもLUXMANのブランド製品は、音質と信頼性が高く評価されている。コロナ禍で各国の輸送料がかさむリスクの中、代理店も誇りを持って販売していただいている。

　国内外とも、特別定額給付金の支給と、巣ごもり生活を豊かにしたいという思いが追い風になった

　FOCALのスピーカでは、新ベーシックラインの“CHORA”3モデルも好調。アラミド繊維を採用したK2ユニット載のARIAシリーズ最新モデル“Aria K2 936 LIMITEDEDITION”を日本国内100ペアの限定で発売した。ヘッドホンは“STELLIA”がハイエンド製品としてのポジションを確保。LUXMANブランドの若い年代層浸透に貢献してくれている。

　昨年末には、英国の高級車メーカーのBENTLEYとFOCALがコラボした密閉タイプの特別モデル〝RADIANCE〟を発売。

　オーディオ専門各誌の年末のオーディオ賞では複数の栄えある賞を頂いた。

　今年は、昨年築いたピュアオーディオの路線を継承し、早い時期に新製品を発売する。従来無かった商品分野も加える。お客さまとは動画配信や、密にならないリアルな環境で製品に接していただく機会を設ける計画だ。