東京エレクトロン デバイス（TED）は、YE DIGITAL（北九州市小倉北区、遠藤直人社長）と販売取引契約を締結し、AI画像判定検証をクラウドに持ち出さずに自社で開発できる、オンプレミス検証用ワークステーション「MMEye Box」を4月から販売開始した。

　YE DIGITALは、安川電機グループのIT会社として1978年に創業し、安川をはじめ、さまざまな製造業で培った技術や業務知識を蓄積し、IoT、ビッグデータ、AI、セキュリティーといった新しい技術を積極的に取り込んでいる。

　画像検査を導入している顧客の中には、対象物の良否判定基準が曖昧で作業者に依存するところが多く、均質化や精度のばらつき、将来の検査人員不足といった課題を抱えながらも、画像検査の合否判定のシステム化が難しく、人手に頼る検査を行っている。

　MMEye BoxはYE DIGITALが開発したAI〈ディープラーニング〉独自アルゴリズムである「MMEye」を搭載したアプライアンス製品（デル社製ワークステーションPrecision3640）。AI画像判定のシステム化の導入を検討している顧客が、AIや画像処理の専門知識がなくても、パソコン画面上で何回でも容易に検証作業を行い、自社で合否判定システムの開発ができる。

　MMEye Boxで得られた検証結果を目視検査工程にフィードバックして、検査工程の自動化、検査品質向上、時間短縮、人手不足などの課題を解決し、AI画像判定システム化を支援する。

　TEDでは製造業、食品、医療、自動車、産業機器向けに、販売活動を展開する。