2021.05.13 政府、サイバーセキュリティーの次期戦略で骨子サイバー空間の安全確保へ環境整備推進

 政府は13日、首相官邸で「サイバーセキュリティ戦略本部」(本部長・加藤勝信官房長官)会合を開き、次期サイバーセキュリティ戦略の骨子をまとめた。デジタル社会づくりの司令塔を担うデジタル庁の9月発足や新型コロナウイルスの感染拡大に伴うテレワーク普及などを踏まえて、サイバー空間の安全性確保に向けた環境整備の道筋を示した。年内にも同戦略を閣議決定する。

 同会合では、サイバー空間と実空間の融合が進む時代を踏まえて討議。サイバー空間を取り巻くセキュリティー面の課題を整理した上で、「経済社会の活力向上と持続的発展」「国民が安全で安心して暮らせるデジタル社会の実現」「国際社会の平和・安定と日本の安全保障への寄与」という観点から、今後3年間で取り組む施策の目標や実施方針を示した。加藤長官は会見で「今年後半の戦略の策定に向けて、さらに検討を深めたい」と述べた。

 具体的には、サイバー空間があらゆる主体が参画する「公共空間」へと進化する中、デジタル庁が主導するデジタル変革と一体となったサイバーセキュリティーを確保する必要性について言及。国民目線に立った利便性向上とセキュリティー確保を両立する課題を投げかけた。

 業務や製品・サービスでIoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)などの利用が進む中、サイバーセキュリティ―が企業価値に直結する「営為」になるとも指摘。システムの企画・設計段階からセキュリティーを確保する考え方が重要となり、「デジタル投資とセキュリティー対策の一体性が増す」との認識も示した。

 目標達成に向けて、研究開発や人材育成などの横断的施策に取り組むことの重要性についても明記した。