2021.06.30 【中国・四国版】三菱電機福山製作所トップシェアの遮断器を維持強化省エネ分析・診断アプリにも注力 竹内敏惠所長に取り組みを聞く
竹内 所長
配電制御分野で業界をリードする三菱電機福山製作所(広島県福山市)の所長に4月1日付で就任した竹内敏惠氏に、同製作所の今年度重点施策と今後の抱負を聞いた。コロナ禍でも安定した事業で、2000人のスタッフを率いるパワーの源にも迫った。
福山製作所は配電保護、計測制御をはじめとする各種機器を開発・製造している。2012年から4年間、福山製作所に在籍していたが、街の雰囲気は当時と変わっていない。赴任してから感じるのは、みんな元気で頑張っているという印象。当製作所のトップ製品は遮断器で、国内市場の50%以上のトップシェアを持っている。ここをしっかり維持・強化していく。
コロナ禍で少し厳しい時期もあったが、半導体、自動車メーカーの投資が国内外ともに活況になってきたので、遮断器としては19年以上の売り上げを目指してアクセルを踏んでいきたい。
省エネにつながるソリューション提案
遮断器、計測器に加えて省エネにつながるソリューションの提案に注力する。20年10月に、人工知能(AI)を搭載した省エネ分析・診断アプリケーション(エコアドバイザー)を販売している。電気は目に見えないので、無駄遣いをしているとか、足りないのにギリギリで操業しているとか、どのような使い方をしているかが分からない。エコアドバイザーの活用で、電気の使用状況が一目で分かる。
導入事例では、工場の一つのラインで30%の削減効果があった。ユーザーサイドで電力の見える化と、省エネのやり方をアドバイスすることができる。見えない電気をしっかり見て、制御することができる。
遮断器や計測制御装置は非常に歴史が長く、社会インフラの中で安全を維持するのに必要な機器となっている。今後も、皆さまに安心して継続して使っていただけるように、事業を安定させて盛り上げていきたいと考えている。
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【竹内敏惠所長のプロフィル】▽出身=大阪府▽生年月日=1965年10月28日▽学歴=88年3月大阪大学理学部数学科卒業▽学位=2005年9月東京大学工学博士(電気工学)取得▽主な職歴=1988年4月三菱電機中央研究所(現先端技術総合研究所)入社、10年4月同所電機システム技術部長、12年4月福山製作所遮断器製造部長、16年4月系統変電システム製作所副所長兼赤穂工場長、19年4月電力システム製作所副所長、21年4月福山製作所長、現在に至る▽趣味=ゴルフ、お酒。特に赤ワイン▽モットー=いつも笑顔で前向きに。