2021.07.14 【LED照明総合特集】 コロナ禍の新需要紫外線使用の除菌装置が拡大、非接触技術対応製品も

コロナ禍で非接触対応の照明器具の需要が増えている

 コロナ禍で急増したのは、紫外線に対する需要だ。ウイルス抑制や除菌に効果を発揮する紫外線を使った除菌装置などが照明各社からもリリースされた。

 紫外線といえども明かりの一種。ノウハウや技術を持つ照明メーカーも少なくなかった。

 紫外線と合わせて対応を迫られているのは、非接触。センサー技術を生かしたさまざまな非接触製品が登場する中、照明でも対応製品が広がりを見せている。

 紫外線を使った除菌関連製品は、岩崎電気が10年以上販売してきた空気循環式紫外線清浄機「エアーリア」のシリーズ展開を一気に加速。パナソニックが殺菌灯「ジョキーン」を発売したほか、東芝ライテックが据え置き型の小型除菌脱臭機「UVish(ユービッシュ)」を今月発売するなど埋め込み型から空気清浄機のような据え置き型まで、さまざまなタイプが製品化された。ホタルクスもハンディー型除菌器「HotaluX TOUCH(ホタルクス タッチ)」を今年秋に発売予定だ。

 紫外線が持つ強力な殺菌力を生かし、コロナ禍で高まった衛生・清潔意識に応える製品として住宅、非住宅のあらゆるシーンで引き合いが強まっている。一方、照明の非接触対応についても、需要が盛り上がっている。

 照明の非接触対応は、目新しい技術ではない。人感センサーや赤外線センサーを搭載し、人の在・不在を検知して自動点灯・消灯を行う照明器具は、既に多数製品化されている。

 省エネや利便性を高める照明として活用されてきたが、ここにきて感染症予防の観点からも導入が一段と進んでいる。その波は住宅分野にも押し寄せている。

センサー付き増加

 玄関、廊下、エクステリア照明、キッチン、洗面など住宅内のあらゆるシーンにセンサー付き照明が入り始めている。同時に、IoT化も進展したことで、音声操作による非接触点灯・消灯などの導入機運にもつながってきた。

 非接触技術は、感染症予防からも重要になるが、使い勝手からも利点は多い。今後、非接触技術は加速度的に広がる可能性がある。IoT時代とコロナ禍を経て、非接触が広がる土壌はできてきた。

 照明側でも住宅、非住宅分野でIoTと非接触を生かした製品やシステム提案などが、これからもっと活発になってくるはずだ。