2021年後半戦は、新型コロナウイルスとともに生きていくニューノーマル（新しい日常）に対応したデジタルサービスが伸びていく。ニューノーマル時代の企業の課題を解決するデジタルトランスフォーメーション（DX、デジタル改革）関連分野がけん引していくとみられる。デジタル分野ではクラウドサービスは引き続き好調に推移し、データの利活用や速やかに企業情報を見える化していくアナリティクス関連分野は伸びていく。

　人工知能（AI）は、さまざまな仕組みの中に組み込まれて活用されていく。「AIで何かをする」ということではなく、AIをツールと位置付けて自動化などの支援に役立てるケースが増えてきている。画像認識や言語処理、音声認識を活用し顧客対応の自動化なども進むとみられる。RPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）は一時期のブームから落ち着きを見せるものの、ビジネスプロセス改革とともに導入が検討されていく。基幹システム関連は多くの企業が見直し検討を始めている。特にデジタル化の流れの中でERP（統合基幹業務システム）の刷新や導入は進んでいきそうだ。

　テレワーク関連のシステムは引き続き堅調に推移しそうだ。ビデオ通話やコミュニケーションツールの導入に加え、在宅でも処理できる電子決済やドキュメントのデジタル化などがさらに進む。セキュリティーは今後さらに重要度が増す。特に、何も信頼しない前提でセキュリティーを構築していくゼロトラストといった考え方が浸透していくとの見方が強い。