2021.09.24 近未来、現場は「無人に」?重機、船舶の自動化技術進む
NECや大林組などが共同開発した重機自律運転システムの制御室。1人のオペレーターで複数台の重機を監視できる(写真提供:NEC)
自動で動く重機が土砂を運び、遠隔操作の船舶が混み合う港を安全に運航―。そんな無人化されたシステムが、建設や港湾の現場に登場し始めた。自動運転に欠かせない人工知能(AI)や制御技術を導入するため、建設会社や重機メーカーがIT企業と連携。建設・土木現場の人材不足が深刻化する中、24時間稼働にも耐え、現場の生産性を劇的に改善する可能性を秘めた自動化技術の最前線を追った。
掘削作業が進むトンネル工事の現場。複数台の無人重機が掘削位置や土砂量を判断し、ダンプトラックに積み込む動作を繰り返す。ロボットを遠隔制御する技術を持つNECと建設大手の大林組などは、共同開発した重機自律運転システムの実証実験を進めている。遠隔地にある制御室で、オペレーターが現場の各所に配置したカメラ映像などから、重機の姿勢やダンプに積み込んだ土砂の形状などをリアルタイムで監視する仕組みだ。
海の上でも無人運航の技術開発が進む。情報通信機器製造の日本無線は、世界初となる無人運航船の実現に向け、陸上から総合的に情報を把握しながら船を遠隔操作する運航管理システムの実証実験に乗り出した。東京湾など船舶が多数通航する海域で、2025年までの本格実用化を目指す。
(詳細は27日付の電波新聞、電波新聞デジタルに掲載します)