2021.11.01 若手社員らの発案でスタートアップと共創村田製作所の「組紐」プロジェクト、多彩な企業とタッグ

 日本を代表する電子部品企業で、若手女性社員ら数人のアイデアをきっかけに、スタートアップとの共創が始まる。村田製作所が手掛ける「KUMIHIMO Tech Camp with Murata」。電子部品をスタートアップに提供し、実用化に向けた試作機の製作や量産・販売のサポートまで、パートナー企業と進める。

 個別の会社によるスタートアップとの協業は多いが、多彩な企業とタッグを組むのは珍しい。参画するのは、ITを使った農業支援などを手掛けるテラスマイル(宮崎市)や、あいおいニッセイ同和損害保険、大手部品商社のチップワンストップ、試作やマーケティングに強みを持つ一般社団法人京都試作ネット(京都市下京区)。それぞれの企業が、データ活用や部品調達、試作支援など得意分野を持ち寄る。プロジェクト名は、紐(ひも)が幾重にも組み合わさる「組紐」のように、さまざまな人や企業とアイデアを練り、新しいソリューションを共に創り上げたいという願いが込められている。今後、社内横断的な組織として取り組みを進める見込み。

 そのキックオフに当たる発表が先月末、東京ビッグサイトの「電子機器トータルソリューション展2021」であった。「モノを売るだけではなく、支援といったサービスも通じて進めていく」と、機能デバイス事業部の川島誠・事業部長。今後の広がりが注目されそうだ。
(2日付の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します。)