2021.11.04 【冷蔵庫特集】大容量タイプに高い関心鮮度保持性能や冷凍技術も進化

買い替え需要に支えられ堅調な冷蔵庫。IoT機能搭載でより使い勝手が向上した機種も登場、くらし価値を高めている

IoT対応冷蔵庫NR-F657WPXIoT対応冷蔵庫NR-F657WPX

重量から残量情報をアプリで管理できる「ストックマネージャー」重量から残量情報をアプリで管理できる「ストックマネージャー」

 冷蔵庫は新しい生活様式が浸透する中、まとめ買いが増え、大容量タイプに関心が集まる。内食化が進み、食材の新鮮保存へのニーズも強まっており、鮮度保持性能や冷凍技術も進化、IoT機能による食材管理など、顧客満足度の高い特長をふんだんに盛り込んだ商品戦略が活発となっている。

 冷蔵庫は買い替え需要に支えられ、毎年ほぼ安定した需要が見込める。昨年度は巣ごもり需要でまとめ買いが増えたこと、特別定額給付金の効果も後押しして、大型冷蔵庫が好調に推移して前年を上回る出荷台数となったものの、今期はその反動が出ている。

 日本電機工業会(JEMA)のまとめによると、2021年度に入ってからは、4~9月累計の出荷台数が昨年度の反動もあって前年を割り込んでいる。ただ、冷蔵庫は買い替え需要を中心とした需要となっており、通期では前年並み程度の堅調な需要を見込むメーカーもある。

 冷蔵庫の買い替えサイクルは10年程度とされ、10年度にはエコポイント特需があったことから、当時購入された冷蔵庫の買い替え時期を迎えているため、今後もそれほど大きく落ち込むことはなさそうだ。

新鮮保存や省エネなど、機能も進化

 冷蔵庫は大容量化が進むとともに、鮮度保持性能の進化や省エネ性能の追求、IoT化による使い勝手の向上など、より商品の利便性が高まっている。

 パナソニックの調べによると、コロナ禍で買い物に行く回数が倍以上増えた、やや増えたと答えた人が約3割(インターネット調査21年9月)となっており、まとめ買いが増えている。

 また、負担が増えた家事トップ10のうち上位四つが食関連(日常の買い物、炊事、食事の献立を考える、食材・日用品の在庫把握)という。

 このため冷蔵庫を使う頻度も増え、収納する食材なども増えていることから、おいしさ志向や調理の効率化につながる機能も重視される。

 急速冷凍技術による新鮮保存で、食材のおいしさをより長持ちさせるほか、微凍結で解凍の手間をかけない新鮮保存など、機能開発が活発だ。

 IoT技術を使って食材の管理ができる冷蔵庫も登場。これによって買い忘れはもとより、食品ロス削減にもつなげるなど、環境配慮の視点まで広げた商品特長にもつながる。

 24時間稼働する冷蔵庫にとって、省エネ性も大きなポイントとなるほか、設置性(大容量コンパクト)、またインテリアに映えるデザイン性などまで多様なニーズに応える商品戦略に各社力を入れている。

パナソニックの主力製品

IoT対応NR-F657WPX/F607WPX
スマホのGPS機能と連携、「AIエコナビ」で賢く節電

 パナソニックは冷蔵庫の旗艦モデルとして、IoT対応のNR-F657WPX/F607WPXの提案に力を入れる。

 WPXシリーズは、スマートフォンのGPS機能による位置情報と連携した省エネ運転モードを業界で初めて採用した「AIエコナビ」を搭載。ユーザーの生活リズムや使い方に合わせ、賢く節電・しっかり冷やす。

 AIエコナビは、ユーザーの生活リズムや使い方を7種のセンサーから学習・分析し、予測結果と当日の使用状況に合わせて省エネする。

 3週間分のドア開閉と収納量の変化を記憶し、曜日ごと、1時間ごとに分析・予測をし、予測結果と7種のセンサーで検知する当日の使用状況から、適切な運転に自動で切り替え、賢く節電する。

 加えて、スマホの位置情報と連携した二つの省エネ運転モード(「お留守番モード」「お買い物準備モード」)を業界で初めて採用した。ユーザーの使用状況や位置情報を基に、賢く省エネできる。

 重量から残量情報をアプリで管理できる「ストックマネージャー」を業界で初めて搭載した。管理したい食材は「キッチンポケット」アプリに登録し、重量検知プレート(買い足し可能)に載せれば、IoT機能により残量の変動が自動で更新され、外出先からも確認できる。在庫情報は家族で共有できる。

 設定した残量や利用期限の通知機能で、使い忘れによる食品ロスと、買い忘れによる献立変更を軽減し、日々の調理に役立つ。

 鮮度保持性能も充実し、約マイナス3度の「微凍結パーシャル」は、食材別に約7日から約14日まで新鮮に保存でき、まとめ買いをしても解凍の手間なく、鮮度のよい食材で調理ができる。

 このほか業務用レベルの急速冷凍を実現した「はやうま冷凍」、同社独自の「ナノイーX」搭載で全室脱臭・除菌が可能だ。

 はやうま冷凍やはやうま冷却に関しては、より活用を深めてもらおうと、人気料理家の島本美由紀さん考案のレシピを同社サイトで公開、随時増やしていく。店頭提案でも活用しやすいコンテンツとなっている。

 IoT対応冷蔵庫を買ってスマホとつなごう!キャッシュバックキャンペーン(最大1万円のキャッシュバック)も実施中(購入期間10月31日まで/応募期間12月12日午後4時59分まで)で、商戦に弾みをつける。