2019.12.06 【SMD/基板内蔵部品特集】KOA 銅めっき接続に対応、基板内蔵用厚膜チップ抵抗器XR73シリーズ品揃え

基板内蔵用厚膜チップ抵抗器

 KOAは、高集積化を目指した次世代実装において、表面実装に代わる技術として基板内に部品を内蔵する部品内蔵基板技術の採用が進められていることに対応。基板内蔵用チップ抵抗器やLTCC多層基板などを手がけている。

 部品内蔵基板の電気的接続には従来のはんだ接続に加え、レーザービアを形成することで、直接銅箔パターンとの接続を行う銅めっき接続方式が採用されている。

 はんだ接続方式の場合には、既存の0402サイズや0603サイズなど、一般的な小型チップ抵抗器が使用されることが多いが、銅めっき接続方式の場合は銅めっき電極を形成した専用部品が必要になる。

 同社では銅めっき接続方式に対応した基板内蔵用厚膜チップ抵抗器XR73シリーズをラインアップ。製品サイズには1005サイズのXR731E、0603サイズのXR731Hがあり、汎用チップ抵抗器と同等の電気的特性を維持しつつ、厚みを0.14ミリメートルと0.13ミリメートルの部品厚の超薄型化を実現した。併せて銅めっき接続方式による高い接続信頼性を実現するため、銅端子電極を採用している。

 樹脂基板内蔵用のチップ抵抗器のほかに、セラミックス基板の一種である低温同時焼成セラミックス(LTCC)多層基板KLCシリーズをラインアップ。抵抗素子をセラミックス基板の表層、内層に直接印刷形成することが可能。モジュールの小型化に寄与するとともに、基板と一体化した信頼性の高い抵抗を実現している。

 部品内蔵基板技術は、部品を3次元実装することによる高密度実装以外にも、部品を基板に内蔵することによって回路パターンの最短配線による電気的特性の改善や耐環境性の向上など、性能面や信頼性面での優位性も考えられている。市場で求められる高集積化とともに、特性面での優位性も含め、今後の市場拡大が期待されている。

【SMD/基板内蔵部品特集】

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