2022.01.27 ヤマダ、SDGs目標が第三者から評価みずほ銀行と融資契約

洗濯機などの家電リユースは24年度で年間30万台が目標

 ヤマダホールディングス(HD)がSDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けた取り組みを強化する。27日、みずほ銀行を幹事に、複数の金融機関と同一条件で契約を締結するシンジケーション方式で、SDGs達成に向けた金融の共通枠組みに即す「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」を締結。家電量販店として初で、二酸化炭素(CO₂)排出量の削減や女性管理職比率の向上などの目標が第三者に評価された形だ。

 PIFは、企業活動が環境・社会・経済に及ぼすインパクトを包括的に分析・評価し、活動の継続的な支援を目的とした融資。企業の活動や製品、サービスによるSDGs達成への貢献度合いを評価指標として活用し、情報開示するものだ。

 ヤマダは、SDGsの目標達成に影響を与える複数の項目で、具体的な数値目標を定めて取り組んでいる。

 例えば、店舗の延べ床面積当たりのCO₂排出量は前年比で毎年10.2%減らす。女性管理職比率は2023年度で1割以上を目指すほか、社員の育児休業取得率は23年度に女性で85%以上、男性で7%以上が目標。家電4品目(テレビ、冷蔵庫、洗濯機、乾燥機)のリユース台数は24年度で年間30万台などだ。

 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)率や太陽光パネルの出荷量、CO₂排出量削減における中長期目標などは22年度中に目標値を設定する予定。国内の格付け会社である日本格付研究所(東京都中央区)から評価も受けている。

 ヤマダHDは「当社の取り組みが第三者に認めてもらい、契約につながった」とし、PIF締結の意義を強調した。