2022.02.02 宅配ロボットでデリバリー、都心のマンション地区で実験非接触や事故防止、ガススタの活用にも

ZMPのロボット(提供=ENEOSホールディングス)

デリバリーの実証実験中のロボット(提供=ENEOSホールディングス)デリバリーの実証実験中のロボット(提供=ENEOSホールディングス)


 食事のデリバリーを宅配ロボットで届ける実証実験が、東京都の湾岸部、中央区勝どき周辺で始まった。ロボットなどのベンチャー・ZMPと、デリバリーを手掛けるエニキャリ、ENEOSホールディングスが共同で、月内の予定で進める。

 タワーマンションが林立し、マンション住民の多い地域(約5000戸)。参加するのは、大手ハンバーガーや外食チェーン、地場の飲食店など27店。アプリで注文すれば、ZMPのロボット「デリロ」がお店の品を乗せ、注文主のマンション下まで配送。注文主は到着通知を受け取り、扉を開けるためのURLにアクセスし、品物を受け取る仕組みだ。

 ロボットに人は随行せず、遠隔から監視する。遠隔監視で、複数の事業者が参加するこうした実証実験は、国内初の試み。夜間の試行もする。

 コロナもあって、デリバリー需要が拡大するなか、配達員不足や事故のおそれといった課題があり、それに対応する形。

 また、今回のロボットの拠点のひとつはガソリンスタンド(GS)。脱炭素の中、GSのネットワークを物流拠点などに活用する動きもあるだけに、GSはロボットの拠点としても今後、注目されそうだ。

 実証実験は図らずもコロナの第6波と重なり、ある地元の住民は「非接触は安心だし、在宅で仕事しながら注文しやすい」。この3社は、こうしたデリバリーサービスを新年度以降に始めることをめざす。
 (3日の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)