NECとNECパーソナルコンピュータは4日、自治体や教育機関に販売したGIGAスクール向け端末の一部に余分なネジの混入が判明し、自主点検を実施すると発表した。製造工程の不備が原因とみられ、内部に混入したネジがバッテリーを傷付け、発煙・熱損に至った事案が1件確認されているという。

　自主点検の対象となる端末5機種と生産期間は▽Chrome book Y2（2020年7月～21年10月、98万6000台）▽同Y3（21年6月～11月、14万2000台）▽VersaPro EタイプVR VR-8（20年10月～21年10月、10万9000台）▽同VR-9（21年5～8月、5000台）▽同VR-A（21年8～11月、48台）の計約124万台。

　ネジが混入していた場合でも、端末の落下などで強い衝撃が加わらない限り破損や発煙などには至らず、利用には問題ないとしている。具体的な回収方法や時期は自治体や教育機関と調整して決める。

　Chrome book Y2などはケーブルの組み立て不良により、ケーブルが周辺部品と擦れて損傷しショートしたことによる発煙・熱損事案も6件確認されており、合わせて点検する。

　同一ラインで生産された21年5月発売の「LAVIE Direct N11」（21年前期モデル）と、21年10月発売の「LAVIE N11」「LAVIE Direct N11」(21年後期モデル)についてもネジ混入がないか確かめるため自主点検するという。

　両社は「対象の端末を利用する児童・生徒をはじめ関係者には、多大なるご心配とご迷惑をおかけし深くお詫び申し上げます」と陳謝した。