2022.02.28 聴診器 200年ぶりに大きく進化日清紡HDが「超聴診器」のAMIに出資、技術協力

開発中の「超聴診器」

 日清紡ホールディングスは28日、新型の「超聴診器」を手掛けるスタートアップ、AMI(鹿児島市)との資本業務提携を発表した。1億5000万円を出資し、技術協力など製品開発を支援。来年夏ごろを目指す製品化を後押しし、医療のDXなどを目指す。

 聴診器は200年以上、大きな技術革新がないまま使われており、その活用は、医療従事者の経験と聴覚に頼らざるを得ないことが課題。医師による聞き漏らしといった可能性もある。

 そこでAMIは開発中の「超聴診器」で、AIを使って心疾患の診断をアシストできる機能や、心音を解析するソフトウエアの開発・実装に取り組んでいる。

 また、全国の医療機関での多施設臨床研究を実施している。さらに、遠隔聴診対応ビデオチャットシステムと組み合わせ、遠隔医療領域での社会実装への取り組みも進めている。

 日清紡グループは既に開発に参画。無線・通信やマイクロデバイス事業で培ってきた技術やノウハウ提供を通じ、AMIとの協力を強化する。グループで「ライフ&ヘルスケア」を戦略事業領域の一つに掲げており、具体的製品化の皮切りとなる見込みだ。
(3月1日の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)