2022.04.28 東北総合通信局 杉野勲局長 今年度の重点的施策ICT利活用など5項目挙げる
杉野 局長
東北総合通信局(杉野勲局長)はこのほど、令和4年度に重点的に取り組んでいく施策を策定した。
重点施策は、①地域を支える情報通信基盤の整備②デジタル技術の活用による地域の課題解決・活性化③安心・安全で信頼できるサイバー空間の確保④東日本大震災からの復興・創生と防災・減災⑤良好な電波利用環境の確保―の五つ。
地域を支える情報通信基盤の整備では、地域を支えるデジタルインフラの整備として、「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」に基づき、地域のニーズを踏まえ、地理的な条件不利地域を含め、東北管内における光ファイバーや5Gなどのデジタル基盤となるインフラ整備を支援する。
また、5Gの普及展開等の推進として、東北地域の企業・地方自治体・教育機関などが参画する「東北5Gデジタル変革推進フォーラム」を通じ、地域における5Gの普及に向けた活動を推進するとともに、最新動向の紹介や免許などの必要な手続きについて支援、さまざまな課題解決や新たな価値の創造に向けた開発実証などに取り組む。
デジタル技術の活用による地域の課題解決・活性化では、東北地域の課題解決や活性化に向けて①働き方改革や新型コロナウイルス感染症対策に有効なテレワークについて、セミナーや専門家による無料相談会などの機会提供②ほかの国の機関や、経済団体などの外部機関との連携によるさまざまな分野でのICTの活用の促進③地方公共団体が抱える地域課題とそれに対するICTを活用した解決案とのマッチングの機会の提供④東北から世界へと大きく成長することを目指す東北発ICTスタートアップ支援―へ取り組む。
安心・安全で信頼できるサイバー空間の確保では、「サイバーセキュリティー対策推進に向けた取り組み」「インターネット・リテラシーの向上」を挙げた。
サイバーセキュリティー推進に向けた取り組みは、「東北地域サイバーセキュリティ連絡会」によるサイバーセキュリティーの対策事例を紹介するセミナーやインシデント発生時の対応を学ぶインシデント演習の開催などを行う。
インターネット・リテラシーの向上では、小学生から高校生までの子どもたちや保護者、教職員らに対して、スマホ依存、ネット詐欺、ネットでの誹謗(ひぼう)中傷などネット上の危険の実態や特徴を教えるインターネット安心・安全講座を開催する。
良好な電波利用環境の確保では、捜査機関と連携しながら、その排除、原因者への厳正な対処に引き続き取り組む。(仙台)