2022.05.11 QPS研究所、小型SAR衛星5号機を23年に打ち上げ米ヴァージン・オービット社と契約を締結

 小型SAR(合成開口レーダー)衛星の開発・運用を行うQPS研究所(福岡市中央区)は6日、「QPS-SAR」5号機の打ち上げについて米ヴァージン・オービット社と契約を締結したと発表した。衛星は2023年初頭をめどに、米カリフォルニア州のモハーベ空港から打ち上げられる予定。

 オービット社は地上の固定された発射台ではなく空中発射式ロケットで衛星を打ち上げることが特徴。雷雲の発生しない高度10キロメートルで打ち上げるため天候に左右されにくく、スケジュール通りの打ち上げが可能だ。

 同社は20年4月に大分空港との提携を発表し、「宇宙港」としての活用を目指している。QPSの大西俊輔社長は「創業者たちは、九州で製造した人工衛星を九州から打ち上げることに強い思いを持っている。今回のオービット社との打ち上げ契約が、大分スペースポートの早期実現を後押しするものになると期待している」とコメントした。

 QPSは25年以降を目標に、36機の衛星コンステレーション構築を目指している。22年度にはイプシロンロケット6号機で、衛星の3号機と4号機を打ち上げる予定。