2022.05.25 【次世代自動車用部品・材料特集】日本ケミコンチップ形導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンの製品サイズ拡充

「HXFシリーズ」

 日本ケミコンは、カーボンニュートラルの実現を目指す次世代モビリティー市場に向けて車載用製品の開発を加速し、多数の新製品を提案している。

 チップ形アルミ電解コンデンサー「MZTシリーズ」は、従来品から最大50%の高容量化を実現した小型品。カーナビやカーオーディオ、メーターなどのグラフィック系の電源瞬低対策用や、電子制御ユニットの電源バックアップ用に推奨している。

 チップ形導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサーでは、製品サイズの拡充を推進する。EPSや電動ブレーキに最適な高容量品の「HXJシリーズ」およびDC-DCコンバーターやインバーターに最適な高リプル電流対応品の「HXFシリーズ」の両シリーズに、φ10×12.5Lミリメートルとφ10×16.5Lミリメートルの2サイズを新たに追加した。

 従来品比で、HXJシリーズでは1・4倍の高容量化、HXFシリーズでは1.7倍の高リプル電流化を達成している。ユニットの小型軽量化に貢献する。

 一方、電気二重層キャパシターDLCAPには、リード形の新製品「DKHシリーズ」を加えた。

 DKHシリーズは定格電圧3.0Vの高耐圧品で、65度で2000時間という耐久性を、シアン化ガスを発生させない安全性の高い電解液で実現している。

 さらに、使用温度を50度とした場合、定格電圧3.2Vで2000時間の耐久性保証を業界で初めて実現した。最高85度の高耐熱化を達成している。電動ドアロック、シフトバイワイヤ、EPS、ドライブレコーダーなどの車載機器の緊急時におけるバックアップ電源用途に推奨しており、機器の小型軽量化に貢献する。

 このほか、リアビューカメラに最適なCMOSカメラモジュール「NCM12-FE」を商品化した。車載用120万画素CMOSイメージセンサーと画像処理エンジンを搭載したIP67防水防じん筐体(きょうたい)付きの小型カメラモジュール。「AEC-Q100 Grade2」に準拠している。