2022.06.29 【関西版】たけびしフェア2022 7月14~15日開催 アフターコロナに対応の新技術を提案
今年もリアルで開催するたけびしフェア
「たけびしフェア2022」(7月14、15日開催)は今回で15回目。同社の総合展示会として毎回同時期に開催している。2020年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のためリアル開催を中止していたが昨年は実施。今回は〝「したい」を「できる」に変えていく !Link(ビックリンク) ソリューション〟をテーマとして、今年も新型コロナ予防対策を徹底しながら開催する。
展示会場は本社1階イベントホール。来場は、Web予約による事前予約制とした。3密対策のため、来場人数を例年の3分の1に制限。2日間で800人の動員を目指す。アフターコロナの社会的変革に対応した新技術・新製品などを分かりやすく展示、提案する。
会場ではコロナ対策を実践。展示を壁面に集中させ中央にシマを置かず、人が集中しないようなレイアウトを実施。イベントホール内の人数監視も行い、人が集中した時は入場制限をかける。会場の換気を行うほか、スタッフの手洗い、マスクの着用など基本対策も徹底する。
展示会場では「NEWビジネス」「ICT」「デバイス」「ファシリティー」「オリジナルプロダクツ」「ファクトリー・ロボティクス」の六つのゾーンで各種ソリューションを紹介。
総展示コマ数は56。各メーカーの機器やソフトを組み合わせて提案できる強みを生かし、会場を構成した。
ロボティクスゾーンでは、ロボットを活用したインライン検査システムなどを展示、実演。オリジナルプロダクツゾーンでは、OPCサーバーの最新バージョンを紹介。NEWビジネスゾーンでは、同社が新たに取り組んでいる農業向けソリューションや風力発電事業、シンガポールを拠点に置くリ・チャンプ社の東南アジアの拠点網を紹介する。
セミナー限定開催
カーボンニュートラル、DX、AI、IoTなど 6テーマで
セミナーも開催する。2日間で合計6コマ、各先着50人限定で実施。毎回好評を得ている半導体市況セミナーやAIなどに関するテーマを用意している。会場は本社6階。7月19日からは当日実施した内容をWebでも公開する。
14日は3コマのセミナーを開催する。午前11時~正午は「三菱電機による、カーボンニュートラルへの提案」。カーボンニュートラルに関係した三菱電機の環境への取り組みの説明とカーボンニュートラルに寄与する三菱電機の機器ラインアップについて説明。
午後1時30分~2時30分まで「自社DX実現に向けたデータ活用環境の整備」。DXの中核であるデータ活用に焦点を絞って、NTTコミュニケーションズでの経験をスモールスタートから組織立ち上げに至るまで解説する。
午後3時30分~4時30分までは「半導体市況セミナー~2022年度後半市況見通し~」をテーマに、ネットグラフサービスの三好文明社長が登壇。電子機器、半導体メーカーの最新動向に基づき、今年後半の市況見通しについてを分かりやすく説明する。
2日目も3コマのセミナーを実施する。15日の午前11時~正午は「ゼロボード社によるCO₂排出量算出と関西電力によるゼロカーボンソリューション」。ゼロボード社のCO₂排出量算定/可視化サービス「zero board」と関西電力の排出量削減に貢献するゼロカーボンソリューションを紹介する。
午後1時30分~2時30分までは「現場データの活用で進化する保全DX」。オムロンのIoTを活用した常時温度監視により、人に依存することなく、工場内のあらゆる盤を見守る新しい保全のカタチを提案する。
午後3時30分~4時30分は「製造現場のデジタル化」がテーマ。日本瓦斯(ニチガス)のガスメーターのデジタル化、トーア紡コーポレーションの老舗工場のIoT化など、製造業IoTの現場にて活用されているソラコムの技術について、導入事例を中心に紹介する。
NEWビジネスゾーン
農業関連、脱炭素、海外展開を紹介
NEWビジネスゾーンのテーマは「変わる、新しい、たけびしビジネス!」。同社が新たに取り組んでいる分野のソリューションや脱炭素・再エネの取り組み、海外展開を紹介する。
新たに取り組んでいる分野では、農業関連のソリューションを紹介。これまで人の勘に頼っていた散水などを同社が長年培ってきたFA技術で自動化。会場ではオリジナルのデモ機を用意する。また、AI鳥獣システムは、AIカメラを活用してアライグマとタヌキを判別するシステム。これもデモを行う。大阪で開催されたスマート農業関連の展示会にも出展している。
また、レンズ風車は、卓上モデルを展示。九州のベンチャー企業が開発した集風力が高いレンズ風車を用意。従来の2.5倍以上の発電量をアピールする。
海外out-inビジネスは、グループのリ・チャンプ社の海外拠点を紹介。8カ国14拠点ある同社の販売網を紹介し、同社とたけびしの取引メーカーのワンストップの商品提供体制を紹介する。
ICTゾーン
業務効率化、映像ソリューションなど実演で
ICTゾーンでは「できっこないを解決する! ICTソリューション」をテーマに、10コマのスペースでクラウドソリューション、映像ソリューション、業務効率化ソリューションを紹介する。
今年4月に発売したオリジナル商品の販売管理システム「TECSASクラウド」を紹介。販売管理の長年の開発実績によるノウハウを凝縮したシステムでクラウドシステムに対応。受注から請求回収、発注から支払いまでを幅広くサポートする。
ほか、経費精算ソフトや給与明細のクラウドシステムなどを提案。自社実践を推進しているシステムを具体的に提案する。RFIDタグを活用した製造業向けの在庫管理システムをブース内で実機をもって実演する。
映像ソリューションでは、三菱電機の監視カメラのソリューションの新製品を紹介。デジタルホワイトボードも実機を置いて実践する。
10コマのうち、2コマは関連会社のフジテレコムズがアピールする。
デバイスゾーン
空中タッチ関連、AI監視カメラなど
デバイスゾーンは「〝デバイスパワーソリューション〟監視力! 組み込み力! 成型力!」をテーマに、関連製品を10コマで紹介する。
4月に現地法人を開設したベトナムの日本との連携ビジネスを紹介。ベトナム現地企業の成型・板金・EMSに関連する企業を成型物とともに紹介する。表示器ではモニターのほか、LCD、空中タッチ関連商品を実演。マクセルの空中映像非接触タッチディスプレーなどアフターコロナに向けたソリューションを実演。
九州電力の工場の電力の動態監視をするソリューションや、ヘルメットやベストの着用、非着用をカメラで監視するAI監視カメラシステムを会場で提案する。グループ会社の梅沢無線電機が取り扱うIoTゲートウェイも紹介。監視カメラと連動し、情報量の多いデータを収集し、上位のシステムに転送する。
そのほか、産業用はパソコンやボードを扱うメーカーの製品を深掘りする形で詳しく紹介する。
ファシリティーゾーン
青空照明、空気循環装置、大型テントなど
ファシリティーゾーンは「豊かな暮らしを支えるライフソリューション」をテーマに、5コマで関連製品を紹介する。
三菱電機製の青空照明「misola(みそら)」やコロナック、ウェスタンシェルタシステムなどを紹介する。
昨年もみそらを天井照明として展示していたが、今年は壁に取り付ける新商品が発売されたこともあり、壁掛け展示を推進する。天井照明のみそらは、会場のエレベーター付近の照明として設置しているものを紹介。また、BCP対策として蓄電池を展示。新型コロナウイルス対策商品として、三菱電機のヘルスエアーや空気清浄機や空調機器を紹介。
コロナックは、空気循環装置(室内機)に設置し、さまざまな菌・ウイルスを特殊な波長の紫外線によって抑制する装置。既存設備に取り付けることが可能な商品として提案する。
シェルター・テントのウェスタンシェルタシステムは、屋外で活躍する大型テント。会場では5・7メートル大型テントを屋外に設置し、稼働状況を確認できるように展示する。
オリジナルプロダクツゾーン
ARソリューション体感デモ展示
オリジナルプロダクツゾーンのテーマは「繋がる未来を提案するDXソリューション」。6コマを使いシーケンサー組み込みAIユニットや新OPCサーバー、デバイスゲートウェイ、装置異常分析支援レコシンク、IoTセキュアサーバーなどを紹介する。
国内シェアが高いOPCサーバーは、この秋に2019年以来のバージョンアップを実施予定。通信連携機能が強化されるなど、連携機能が充実。300機器、100メーカーの機器につながるという。
ARソリューションでは、設備データを拡張現実空間に可視化。既存設備の変更も不要で、表示機の取り付けが難しい場所に最適という。会場ではタブレットを活用した体感ができるデモを用意。
シーケンサー組み込みAIユニットは、三菱電機のシーケンサーにクロスコンパス社のAI生成ツール「MANUFACIA」を搭載。予知保全により生産停止を回避するソリューションを提案する。
ファクトリー・ロボティクスゾーン
インライン検査・故障予知システム紹介
ファクトリー・ロボティクスゾーンのテーマは「変化を想像し創造する、もっと先を見通す! Linkソリューション」。ロボットインライン検査システムや電動アクチュエーターシステム(省エネ)、故障予知ソリューション、監視ソリューション、3Dシミュレーター、非接触給電システム、高精度自動測定ソリューションなどを出展する。
ロボティクスでは、二つのロボットシステムを展示。インライン検査システムはリンゴを移送すると同時に、形状や色、重さなどを計測。その後、AGVで移動するなど連携システムを紹介。さまざまなメーカーの機器を組み合わせた電動アクチュエーターシステムも動態展示する。単品だけでは難しいソリューションを複数の機器、システムで組み合わせることができる同社の技術力も紹介する。
ファクトリーでは、AEセンサーを活用した故障予知システムを紹介。非接触給電システムの可能性を提案する展示も行う。ほか、AI画像検査システムを紹介。ねじなどのワークを、AIを活用することで効率的にカウントする実演を行う。